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ロストファビュラス主要国議事堂 会議室2 反乱軍の主張


異例の結論として ニューファミリアの反乱軍の一人を呼び出すことにした七大国の王達

パリスは持っていた魔蛍琥珀を床に置いて魔法陣を出現させる


「しかしまさかお前が反乱軍にアポを取っていたとはな」


「事前に言っておかなくてすみません

この会議に来て頂く了承を得たのはギリギリだったものでして」


「お前にそんな力があったのか?」


「いいえエリツィン大統領 言われなくとも解りますよねぇ?」


エリツィンが確認して見たのはパリスの座る席の後ろにいる人間国宝のジンだった


転送はすぐに終わり 魔法陣の上には反乱軍の一人と思われる武装した女性が立っている


「紹介します こちら反乱軍の最高決定機関〝公安委員会ゼログループ

その中核を担うマリ・D・ロベスピエーロです」


顔を覆う布を取れば およそ戦争など無縁の顔立ちだった

髪を掻き分けて円卓に銃を置くと


「ジンの話だと 私に結構な発言権があると聞いたが?」


「えぇ…… その為に当事者である貴女を呼んだのですから」


「そうか…… ならば一方的に要求をさせて貰う 我々の望みは

・絶対的ファミリア概念推進社会体制の解体

・近代的市民社会

そして

・現在の反乱軍〝穏健的共和政派ジロンド〟を新大国として七大国の機関の一部にさせることだ」


マリの要求にフラメルは質問する


「待て…… そもそも反乱軍に派閥が存在するのか?」


「腰抜けの大国の王カナリアル・フォードットを処刑した後 国民会議を立ち上げていたのだが

解散した後の立法会議で意見が食い違った反抗的な立憲王政派のフイヤンという内閣が存在する

まぁあちらが戦後の主導権を握る先手集団だったんだが……

また〝王様〟を決めようとしてたんで私の判断で一人残らず処刑したのさ」


「……王政が不満なのか?」


「不満だったね…… 階級・身分制度 それに足して奴隷制度

ファミリアフォードットという領界の中で底辺の位置にいた私達は特権身分を持つ奴らを心底恨んだ

ここにいるお前等もどうせ税金なんて顔も知らない国民からしか払わせてないんだろ?」


「…………」


次にグランが質問した


「では今の無法地帯を仕切っているのはお前か?」


「いや…… 私は汚れ過ぎたさ あくまで裏のテロリズム担当ってとこ

今後の国を引っ張るのは支持が最も集まった〝エンペレオン・ボナパルト〟という男さ

今回の事件やネイティビアス独立宣言にも関わったジルベール・ラファイエットという英雄も国の為に動いている

取り敢えず今日の機会に向けて 彼エンペリオンを皇帝にさせる為に動いていた」


「……?? 王はいらないんじゃなかったのか?」


「いらなくなるさ…… だが今じゃない お前達みたいなのがいるからな!!」


円卓に置いてある銃とはまた別の銃を懐から取り出してグランに向ける


「おいっ!!」


護衛のスカイラの一声で辺りに魔蛍がざわつき始める

そんな彼の前を阻むのは人間国宝のジンだった


「この…… 世界政府の裏切り者がぁ……」


「まぁ待て…… 落ち着けよ」


「どけぇ!!! 反逆者!!!!」


スカイラの背中に翼が生え その姿は徐々に怪鳥と化す


身体怪化トワイライトフォルム不死鳥フィニックス


炎の渦と共にジンの頭上を飛び上がり 銃を構えるマリに襲い抱える

不意に発砲された銃の音に過敏に反応し 自身の炎の翼でグランを覆う様に守りの体勢に入った


「ここからは侵入者扱いだ

マリとジン さらにパリス王もスレイシャガル国国王の暗殺未遂で捕らえる!!」


スカイラの言葉に乗る者は会場にいるほとんどだ

戦闘態勢に入るオーガ王を見て冷や汗を流すパリスは「どうします?」という顔をジンに見せる


「ハァ…… マリ!! 一旦銃を下ろせ」


「別に下ろさなくても意向は変わらないんだけど?」


「今のお前は辿り着きたい目的の為の行動を取っちゃいねぇ 下ろせ!! 不器用が!!」


「…………」


マリは釈然としない表情で銃を前に捨てた

何かを察するグランもスカイラに元に戻るよう命令を下す


「今の行動の意図を教えて貰おうか? ジンよ」


グランの表情は恐怖と真相の模索の意を表していた

それはこの場に居る他者も然り


「まず今の銃声は空砲だ 正当防衛と捉えて欲しい

俺はその女の行動の意図を事前に聞かされていた反乱軍の部外者だが

その銃口を向けてマリは…… マリ達はある決意と願いを表明したかったのさ

ほらマリ!! 勘違いされる狂った演出は失敗した あとは最後に言いたいことを言え」


「……時期は任せる 時間を掛けてでいいから〝七大国〟という機関を撤廃してくれ」


「「「「「 っ…… 」」」」」


一同はもちろん驚く そんな中で艶はあえて問う


「何を言っているのか判っているのかい?」


簡単な事を彼女は言っていない

七大国の関係者から見てマリの言っている発言は

とても無責任で外部が直感で認識しうる迷惑な戯言だ


「出来る訳がない…… この返答を予想してたか?」


エリツィンの冷たい言葉が正しい空気を泳いでマリに降り掛かる

しかしその返答を聞き取ったマリの反応は 涙だった


「首都グレイツブリトンに攻め込む前夜

ラウル達と私達は共に飯を食う時間があった

そんな中での他愛も無い会話で一致したのがガキのような話題ばっかで

明日戦争を仕掛けることを忘れた

皆が笑って暮らせる世界を前提にした楽しい時間だった

身分など関係なく誰もがまだ見たこともない誰かと出会い

それが繋がって一つの国になっていくそんな理想話だ」


その場に崩れるマリは 流れる涙を抑えることが出来なかった



「もうラウルとも会えないけど……

必死に戦う皆の一繋ぎの理想を実現したかった ただ…… それだけだ」



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