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ガルバーク帝国2 七大国からの刺客


「趙炎…… だっけ……?」


ラウルはどこかで見たような男に話し掛ける


「君は確か…… カジノに居た……」


ハッと気付いたような顔をして趙炎はラウルのもとへ近付く


「君もこの大会に来てるとはな……」


「まぁそれが目的だったし」


「あの…… 空色髪の女の子は?」


趙炎は周囲を見渡した


「メモル? あれ……? さっきまでいたんだけどな またフラフラとどっか行った」


ラウルも周囲を見渡して溜息を吐く


「そうか…… それでこの国の裏町のボスと海賊のお頭さんに賞金稼ぎ……

これは一体どういうメンツだい?」


趙炎は屯うラウルの周りにいる三人を観察し始める


「たまたまだよ…… なんか絡まれた」


「おいおい…… 俺は親切に忠告してやったんだぜ? 感謝して欲しいもんだ」


「忠告?」


趙炎はボルマーに聞き返した


「こいつは魔蛍操作もできねぇんだとよ

優勝なんてまず無理だよなぁ?! ヘハハハ!!」


ーームカッ!


ボルマーの笑い方にラウルも苛立ちを覚える

会話を聴いていた趙炎は次にマッドの方に視線を向けた


「漢の国の者として海賊は見捨ててはおけない……

だが今は果たさなければならない目的があるのでな…… 見逃してやる」


その言葉にマッドはフッと微かに笑みを溢し 趙炎に敬意を示す


「有り難きお言葉 感謝します」


ラウルの周りに人が集まってきたところに突如 周りよりも段違いの殺気が奥から放たれた


「なんだこりゃ……」


ボルマーやヒズチ マッドまでもが全身を震え立たせる 無論ラウルも例外ではない

周りでは気絶する輩も多数出ており 平常に保っているのは趙炎含めて僅か数人だ


「クソ餓鬼ぃぃ!!!!」


突如ドデカい叫びと共に奥から超巨体の大男が現れる


妖龍(フォーロウ)さん……」


「勝手にいなくなってんじゃねぇぇ!!」


巨体の男は趙炎に怒鳴り散らした


「申し訳ありませんでした」


趙炎は言われ放題言われ 素直に謝罪する


「まぁまぁそう怒らずに…… 頭に血が上り過ぎてますよ妖龍さん!」


妖龍と呼ばれる巨漢の腰を摩ったのはヴァースだった


「おい…… ヤバくねぇか?」


「これじゃまるで…… 国同士の争奪戦だぁ……」


「に…… 逃げるぞ! こんな奴等に勝てるわけねぇ!!」


次々と会場の出口に向かって走る軟弱な選手達

出口付近まで来たところで ある一人の男が道を塞ぐ


「なんだなんだぁ? 明日大会だってのに尻尾巻いて逃げるってのかい?」


小声で呟くその男は腕を後ろに引き 一呼吸おいて息を止める


「やるんならぁ 最後まで意地通せや!!」


一思いの正拳突き その威力は目の前の参加者一人だけでなく

周囲の逃げる選手をも巻き込む受付場入り口付近全域に渡って衝撃が迸った


「ぐえぇぁッ!!」


「こっちからも化け物だぁ!!」



「どんな腕してんだよ…… 当たってもいねぇ周りの奴等も吹き飛ばされて……」



一瞬にして男の周りにいた奴等が吹き飛ばされ

壁にめり込んだ奴もいれば 地に押し潰される奴もいた


「さすがと言わんばかりですね 国王様」


「当たり前よ!! お前も吹き飛べぇガタルゴ!!」


「申し訳ございません…… 貴方様を守る身ですので今死ぬわけにはいきませぬ」


ガハハハと愉快に笑う男二人 その二人をラウル達は愕然としてただ見ていた


「国王がこれだもんな……」


沈黙を割ってヒズチがやっとの思いで口を開く


「甘く見ちゃいけねぇ……

あれほどの景品だ 大国が動かねぇ方がおかしい」


ラウル達が動けない中

国王と呼ばれる男の側近らしきガタルゴが近付いてきた


「ほほう…… 世間で言う超新星って奴かな?

良い力を感じる ……このちっこい子を残してな」


「あぁ?」


ラウルはハブかれたことにまたもや怒りを感じている


「おいおい そう苛めるなガタルゴ」


後ろから今度は国王と呼ばれる男が近づいて来て


「よ! 久しぶりだなヴァース!!」


「お久しぶりです」


「おお! ロウちゃんじゃねぇか! 久しいな…… 裏の仕事頑張ってるかぁ?」


「国を賭けて死闘を味わい合った因縁のライバルによく馴れ馴れしくいられるな……」


間違い無く強者揃い

そいつらの会話を普通に聞けるかと言われたら間違いなくラウル達は無理に等しい

それほどプレッシャーに当てられていた


「ヒズチ…… こいつらは?」


「呼び捨てかよ」


ヒズチは圧倒されるオーラに耐えながらもラウルに教えて上げた


「あのデカくて柄の悪い奴は〝七大国〟漢の国の裏の世界を仕切る

ギャングのボス〝大震憾(だいしんかん)〟 首領(ドン)妖龍(フォーロウ)


そしてあの 選手を吹き飛ばした無茶苦茶な男は

武道派で〝七大国〟ライゴク王国現国王 オーガ・バルトノヴァ


最後にまたもや〝七大国〟スレイシャガル国陸軍軍総督

磁混の覇王(しこんのはおう)〟 ヴァース・グラビドル


どれも実力の差は俺らよりずっと遠い……」


ヒズチがラウルに説明していると

側近らしきガタルゴが首を突っ込んできた


「他にも奴隷維持を掲げる

ルシファード教会〝会長〟兼〝七大国〟ファミリアフォードットの国王カナリアル・フォードット

そのカナリアル王がルシファード教会の幹部の一人をこの大会に送り込んだらしい 名は確か」


「サクバサ……」


ガタルゴの話を聞いていたラウルが無意識に呟いた


「ヌババババッ…… よく知ってるなチビっ子~~」


ーーこんのぉ……


ボルマーの笑い方に加えて ガタルゴの人を子馬鹿にする言い方にラウルは怒りが倍増していた


「他にも来ているらしいが…… まぁ…… 明日に分かるだろう」


「おいガタルゴ!! 行くぞ!!」


オーガはガタルゴを引き連れて会場を後にする


「楽しみだねぇ! 精一杯頑張ろうじゃねぇか」


オーガは人一倍テンション高く出て行った


「俺達も行くぞ 趙炎!!」


妖龍と趙炎も逆方向に帰って行く


「それじゃ俺もこの流れで行こうかな…… 皆がんばってね~!」


ヴァースも手を振りながらその場からいなくなる


「さぁて…… 俺もそろそろ帰るか 

ラウル 明日までにやることは解ったな?」


「何を?」


ラウルの聞き返しにボルマーは頭を押さえる


「魔蛍操作だよバカ野郎!! お前死ぬぞ!?」


ボルマーが叫く中 マッドが介入してきて


「俺で良ければ教えよう」


マッドがニコリと笑ってラウルに顔を近づけた


「海賊に頼んだら 見返りは怖いと訊いたんだが?」


ラウルは引き気味で距離を取る


「ハハハ! 古い古い 唯単にGIVE・AND・TAKEさ!」


「何を…… 見返りに……?」


「簡単さ 〝大会中の同盟〟って奴だよ」



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