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創設の放旅者 --ラウールヴァンデラード--  作者: 滝翔
2章 鎖が解くとき
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友が眠る場所5 千VS武道派の王


闘技場内部の通路にサクバサはいた

始まるイベントの為に一般チケットを取って観客席に向かっていたのだ


「サクバサ!」


振り向くとそこにはニクロがいた


移動式魔法箱ラルコードリフトに乗られる方はお早めにお願いします」


手前に立っていたサクバサはニクロを無視してそれに乗る

しかしニクロも閉まる瞬間に扉を押さえて一緒に乗り合わせた


「久しぶりね…… 金の用意は出来たのかしら?」


「……なんでドルさんを巻き込んだ」


垂直に下へとゆっくり降りるリフトの中でニクロとサクバサ リフトの案内人に重い空気が走る


「アナタちゃんとチケット買ったんでしょうね?」


「一緒に来た人に任せた」


「不法入場じゃない…… 子供ね」


二人の会話に案内人はクスクス笑っている


「質問に答えろよ!」


「その前にアンタ…… ちゃんと金は揃えられるんでしょうね?」


「うっ……」


痛いとこを突かれ ニクロは黙ってしまった


「ま…… そんな問題を軽く解決しようとしている奴が私達の今日のメインなんだけどね」


「…………」


リフトはAAの階を通過し 窓を覗くとそこには巨大なフロアが一望出来た

重力に逆らう感じがニクロに襲い掛かると同時にリフトは止まり 案内人が口を開く


「AAAに到着しました ごゆっくりお楽しみ下さいませ」


二人はリフトから出ると受付のところまで歩く


「AAAへようこそ!! 今回は賭ける相手はたったの二通り

オーガ国王に賭けるか それ以外の参加者に賭けるかだけになります」


「レートは?」


「オーガ国王は1ルピアに対しおよそ10倍 その他の選手に関しては400倍になります」


「100,0000ルピア賭ければ軽く1000,0000~4,0000,0000ルピアになるわけね……

全体的に安全牌なのはオーガ国王に賭けろって…… ほとんど金の無料配布じゃない」


サクバサの呆気に取られた態度に受付嬢はニコッと笑い返す


「人によって考えは違いますね もしもの場合もありますし……

あっ賭け金は1,0000,0000ルピアからになります」


「1,0000,0000ルピアですって!!?」


「はい! 試合を楽しむか 賭博を楽しむかはお客様次第ですのね 強要はしません」


「馬鹿馬鹿しい…… ただの観戦でいいわ 最初からそのつもりだし」


「そうですか!」


「…………」


ニクロは少し寒気を感じた この受付嬢とサクバサの間を走る異様な空気

多分発信源は受付嬢の方だろう それに対してサクバサも引けを取らない

そして受付嬢はそっと手を差し伸ばす


「ではチケットを」


サクバサは一般チケットを渡し 席に座る為に奥に行ってしまった


「そちらのお客様も観戦で?」


「え…… あっはい!!」


「フフフ…… 二十歳以下は賭博は出来ないので賭け金のお申しはしませんよ」


受付嬢の不敵な笑みにニクロは恐怖を覚えるがあることを思い出す


「あっそういえばチケット…… ダルタ達に任せっきりでまだ持ってなかった」


「では観客席への入場は認められませんね~~」


入れないニクロは受付前であたふたしていた

数分経ってホットとダルタがリフトから降りて来て安堵する


「サクバサに会えたのか?」


「あぁ…… 会えた」


ホットからチケットを受け取り ニクロはようやく会場席に入ることが可能に

既に観客席は満員に近い状態で彼等も必死に空席を探してようやく座る


「これじゃあトイレも行けねーな」


「人の殺し合い見てれば尿意も引く 逆に漏らすなよニクロ!!」


「しねーよ!!」


ホットとニクロが言い合いしていると急に辺りが暗くなって


「始まるな」


「ドルさん……」


フロアに響き渡る歓声と共に 闘技ステージの周りには透明な壁が張り巡らされる

そしてステージの真ん中に照明が集まると同時に一人の男がマイクを持って現れた


『レディ~~~~~~~~す・ア~~~~~~~~~~~~ンど・

ジェントルめ~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!!

今回も血を魔法で流すバトルがやってまいりました 年に一回見れるかどうかの超レアな勝負!!

我がライゴク王国国王とその他荒くれ者共による一体多数のデスマッチだぁぁぁぁぁ!!!!』


「「「「「 うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!! 」」」」」


観客席全体に歓声とブーイングが響き渡る ニクロとダルタは思わず耳を塞いだ


『ではさっそくぅ?!! この方に入場してもらいましょう

我が領界の王の中の王!! オーガ・バルトノヴァ様だぁぁぁぁぁ!!!』


薄暗い入り口から今まで暴れていた証拠であろう蒸気を身体から噴き出し その男は現れた


「うぉぉぉぉああああああああああ!!!」


大歓声と共にオーガは両腕を上げながら中央へと歩いて来る


『今の気持ちはどうでしょうか? 王よ!!』


その瞬間だった 司会者の頭を掴み オーガは透明な光の壁へと投げ飛ばす


「「「「「 !!? 」」」」」


頭が冷める人もいれば さらに歓喜に満ちる客もいてフロアはカオス状態


「イかれてやがる……」


「「 ………… 」」


ニクロとダルタは目の前の凄惨な光景にただ黙って見ていた


「わはははは!!! 前置きなんて面倒臭せぃ!! 俺を倒してぇ奴は出てこいや!!」


司会者が運ばれる中 数個ある入り口から次々と参加者が現れ

壁で守られた通路を闊歩して中央のステージへ前進する


「カッカッカ!! 登録人数より倍に多いな」


「あの人が望んだことだ 反政府組織に反社会組織

この大国に恨みを持つ輩は漏れなく参加してくるだろう……

私の魔法で客は守られてるとはいえ まるで戦争だなヌババババ!!」


特別席で見ているチャゴとガタルゴは微塵も心配などしてはいなかった

そんな二人にある男が近付いてきて


「っ……!? これはこれはお懐かしい」


「あぁ久しいなガタルゴ」


ガタルゴの目の前にいたのはオグルだった

彼は了承も無く隣に座り ただ世間話も挟まずフロアを見渡す


「息子さんとは勘当中な筈…… 応援ですか?」


「いや…… まぁ気まぐれだ……」


「…………」


「おっ始まるぞ…… 戦争が」




ステージである闘技場では 合図も無しに次々とオーガに襲い始めた


「死ね!! オーガぁぁぁぁあああ!!!!」


「あの世で死んだ仲間に謝罪してこい!!」


一斉に銃を乱射し 何百を超える銃弾がオーガを襲う


「武器に興味はねぇ……」


オーガの身体から赤いオーラが吹き出し 腕を後ろに引いて勢い任せに前に出す

次の瞬間その波動が銃弾諸共参加者を次々と吹き飛ばした


「何だあのオーラ!?」


「嘘だろ!? 前にいた仲間が全員…… やられた」


その光景に驚愕したのは参加者だけには収まらず

観客含めてニクロ達も口を開いたまま絶句した


「驚きはしねぇ…… 四年前の天地の差を今…… 塗り替えてやる」


遠くに構えるドルも戦闘の準備は整っている



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