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一緒に仕事をする

翌日から、ルシアの仕事は少し変わった。


朝、カイルの予定を確認し、必要なものを整える。


執務室へ向かうと、カイルはすでに机に座っていた。


「おはようございます、カイル様」


「おはよう、ルシア」


「本日の予定はこちらです」


ルシアが予定表を差し出す。


カイルは受け取ると、ざっと目を通した。


「今日は午後から会議か……」


「はい。その前にこちらのお仕事もあります」


「うん」


カイルは素直に書類へ目を戻した。


ルシアも部屋の整理を始める。


以前なら、それぞれ別の場所で仕事をしていた時間だった。


けれど今は、同じ部屋にいる。


カイルが書類をめくる音。


ルシアが棚を整理する音。


静かな時間が続いていた。


しばらくすると、カイルがふと顔を上げた。


「ルシア」


「はい?」


「それ、重くない?」


ルシアが持っていた箱を見る。


「これくらいなら大丈夫です」


「そっか」


カイルはそれ以上言わなかった。


けれど、ルシアが箱を運び終えるまで視線を向けていた。


そして午後。


会議へ向かう時間になった。


ルシアも後ろからついていく。


廊下を歩きながら、ルシアは少し嬉しそうに笑った。


「なんだか不思議ですね」


「何が?」


「今までなら、カイル様とこうして一緒に歩くことなんて、あまりなかったので」


「そうだね」


カイルも穏やかに笑う。


専属侍女になったことで、二人の日常は少しずつ変わり始めていた。


そしてカイルは、以前よりずっと近くでルシアの様子を見られることを、ひそかに嬉しく思っていた。

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