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第11話

第11話


実験室へ急遽、移動する羽目になるとは。

まぁ、島津先生が教科書とかを持ってくるの

待ってくれたから良かった。

島津「では、石鹸の泡の寿命を調べる。

先ずはこの高級アルコール系。

有名なのはラウレス硫酸Naとかだな。

次にアミノ酸系。

ココイルグリシンKなどである。

次は石鹸系。カリ石ケン素地などだな。

では、各テーブルごとに1つずつ取りに来い。」

おぉ、普通の実験っぽい!

しかも、石鹸は国産の製造に成功させたのは

島津先生だし。

ちなみに日の丸のデザイン考案も

島津先生だったりする。

今でも日の丸石鹸が島津先生の

象徴として鹿児島で作られてるんだ。

知った時にはえ!?島津斉彬(しまづ なりあきら)

って日の丸のデザイン考案者なの!?

この人なんでも作ってんなぁ。

ってのが俺の感想。

そう考えると突発的だったとはいえ

島津先生らしい題材と言えるな。

五代「おいが前に取りけ行ってきてん良かか?」

……なんて?

乃木「前に取り入ってくれるん?ありがとう。」

乃木ナイス!

「あぁ。俺は構わないけど。」

五代「センキュー。」

そう言って五代は嬉しそうなオーラを

放ちつつ前に石鹸を取りに行った。

――島津先生の事が大好きすぎだろ。

お、五代戻ってきた。

ちょっと震える手で石鹸を置いて

五代「アイワズナーバス」

「おぅ。落ち着け。英語になってる。」

五代「そげんこっゆてん憧れんしだぞ!!」

……なんて?早口で薩摩弁言われても分からん。

乃木「まぁまぁ、五代君は落ち着きんしゃい。

憧れの人の前で興奮したのは分かったから。」

「あ、そーゆう意味だったのか。

それよりストップウォッチ誰がやる?」

乃木「それは、僕やるよ。五代君は手が震えちょるし。」

「じゃ、乃木ね。ほい。俺は石鹸を出すのやるわ。」

乃木「お願いするよ。」

五代「ごめん、頼ん。」

「五代は気にするな。

石鹸取りに行ってくれたんだし。」

五代「センキュー。」

「先ずはどれからやる?」

五代「石鹸がよかち思う。理論上早かとは石鹸やし。」

「へぇ。そうなのか。じゃ石鹸から出すか。」

乃木「いつでもええよ。」

「よし、石鹸はこれだな。」

出した瞬間に素早くストップウォッチを押す

乃木を俺は思わず二度見した。

え?何お前、命でもかけてんの?

そういえば、コイツめっちゃ生真面目だったわ。

カチッと止める音がして

乃木「半分消えたのが2分。

全部消えたのが6分44秒。」

「了解。よし、書いた。

えっと次は……」

五代「次は1番長か高級アルコール系が良かち思う。」

「五代が言うならそうしよう。

次は高級アルコールのこれな。いくぞ。」

カチッと素早くストップウォッチ以下略。

乃木ってめっちゃ素早く押すの上手すぎじゃね?

プロ過ぎるんだが?

「あ、五代。これ時間はどの位かかるんだ?」

五代「半分消ゆっとに30分から1時間

全部消ゆっとには3時間位かかっどん。」

「……時間足りないとかレベルじゃなくね?

終わらねぇじゃん。

ストップウォッチもう1つ貰ってくるわ。」

そう言って俺は席を立って島津先生の所へ行った。

「島津先生、ストップウォッチ

もう1つありますか?

2つ同時にやらないと時間足りなさそうなんで。」

島津「ほぉ。よう気づいたな。あるぞ。持っていけ。」

「ありがとうございます。」

って、最初から2つ使うの前提かよ!

お昼休みになっても消えないならどーすんだろな。

この実験。

「乃木、もう1つのストップウォッチもやるか?

それとも俺か五代がしようか?」

乃木から手がスっと差し出された。

そこにストップウォッチをのせると

鋭い目で俺を射抜いた。

こっっっわ!え?俺睨まれてる?

取り敢えず石鹸出せってことだよな?

「おし、じゃ最後の出すぞ。」

カチッと素早く(以下略)

コイツもしかして軍人モードになってね?

めっちゃ真剣かつ鋭い目で

泡を見つめてんだけど……。

これ、ただの実験だぞ?おーい。

って言いたくなるな。

「五代、もしかして……

アミノ酸系も消える時間知ってたりする?」

五代「オフコース。半分消ゆっとに10分から15分。

全部消ゆっとには30分から1時間位かかっどん。」

「アミノ酸系は消えるのが早くて

ギリギリじゃねえか。」

もうこれ、高級アルコール系は

消えるまでが長いだけで良くね!?

キーンコーンカーンコーン

島津「よし!そこまで!

高級アルコール系はワシが責任もって

計測しておくからアミノ酸系と石鹸系のみ

書いて各自提出するのじゃ!」

コトッとストップウォッチを置く音がして

乃木「ふぅ。アミノ酸系は半分消えるのに

10分01秒だね。」

「分かった。ありがとな。」

良かった!いつもの乃木だぁー!

「これ、提出したらさ1年のトイレの

オートディスペンサーの中身も

確認したいんだけど良いか?」

五代「OK!」

乃木「ええよ。」

五代と乃木の許可を得てトイレの石鹸を

確認してから戻ることにした。

『鬼ーのパンツは良いパンツ〜♪』

五代/俺/乃木「ブフッ!!」

お昼の放送か!!

誰だよ!

フニクリ・フニクラ〜鬼のパンツver.〜

選曲したやつ!!

土方歳三への嫌がらせか!?

だとしたら……沖田総司?

いや、他にもいそうだ。

とか思いつつ笑いを堪えながらも

1年のトイレに着いた。

「お、良かった。トイレは8割位残ってんな。」

「五代は今日も購買か?」

五代「おいもわいどんを見習うて弁当にした!」

乃木「へぇ。じゃ今日はゆっくり

弁当食べられそうだね。」

「乃木、五代、俺先に保健室に

行って詰め替え用の石鹸貰ってくるわ。」

乃木「分かったよ。机は寄せちょくけ

はよ行きんしゃい。」

五代「ゴークイックリー!」

「おぅ、早歩きで行ってくるわ。」

そう言って俺は保健室へ向かった。



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