面白そう
クラス別対抗戦
練習や旅館での他愛ない話をしていたら翌日が最終日を迎える事になった。同じ「氷上のマドンナ」にいながらも全国大会で会っても仲間意識というよりもライバルとしての位置づけが大きかったからこそ今回、こうやって色々な年代や同世代の仲間に出会えたのは貴重な機会になったと考える舞莉子。
晩御飯を食べ終わって大広間を出ようとするとちょっと話しがあると華織さんから話があると全員を呼び止めた。
「明日で合宿最終日だから、ある企画を考えているからいつもより1時間早く出てスケートリンク場に集合。企画については当日のお楽しみ」
何だろうと考えるのは舞莉子だけでなくそこにいた全員が同じ思いでいて、それぞれ部屋に戻って早めに寝床に付いた。
翌朝、朝御飯を食べて全員でスケートリンク場に向かう。するとスタンドを見渡すと多くの人が座っていてどういう事なのかと理解出来ずにいた。
そこで華織さんから説明を受ける。
「今日は最終日なので氷上のマドンナクラス別対抗戦として、午前中に予選を行って午後から決勝を行って非公式の大会だけど誰が氷上のマドンナの中で暫定的に優れているのかを決めようという企画」
まず、ノービスBクラスから行われて待っている人達はスタンドの端っこで待機する様に観戦する。事前告知くらいしてくれてもいいのにと嘆いている子もいたが、プレッシャーを乗り越えて演技するにはこれ程ない環境だとポジティブに考えていた舞莉子。
ノービスBクラスが終わり、ノービスAクラスも終わって舞莉子やコトリン、結華ちゃんに伊吹君の所属するジュニアクラスの順番に回ってきた。
どうやってこれだけの人達を集めたのかは分からないが、クラス関係なく声援が送られていてありがたいと感じていた。
滑走順の最後は舞莉子。全日本ノービス選手権予選と同じ状況で非公式とはいえど、どうなるのか自分自身が1番気になっていた。
結華ちゃん、コトリンとも声援を後押しするくらいの演技をしていて負けられないといつも以上に感じて最後の舞莉子の番が来る。
過去にないくらいの声援に手を振るくらい心の余裕があって代名詞の「舞莉子スワンステップ」を含めて今出来る全力で披露した。
その後、男子の部で伊吹君が他を寄せ付けない圧巻の演技を行って最後のシニアクラスに繋げる様な演技で拍手喝采で再びスタンドに戻る。後は結果を待つだけだった。
シニアクラスの子達が演技が始まるとまるで空気が変わったかの様に静けさに包まれて声援を忘れるくらい全員がレベチでこの中から予選敗退させていいのかと思ってしまうくらいに感じた舞莉子。そのレベルはもう今からでもオリンピックに出場出来るのはないかというくらい。
前ならばどうしたらお姉さん達の様になれるのかと思ってしまったが、今は自分の出来る最高のパフォーマンスをするだけ。お昼を食べる前に華織さんが出てきて予選通過者を発表する。




