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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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アドバイス

参考

翌日からそれぞれのクラスや男女に分かれて練習が行われた。ノービスBクラスから始まって、待っている間はスタンドで様子を見ている。当時の自分と重ねながら見る舞莉子まりこ。数年前の自分よりも遥かに上手だなと感じる。


そしてノービスAクラスの子達が終わって掛時計を見るとお昼を回っていた。1時間の休憩を終えてからスグに練習に戻れる様に全員がスタンドでお弁当を食べるスタイル。隣りにいるコトリンとお弁当を食べながら喋ろうとしたらいなかった。


目を追っていると色々な人に声をかけて挨拶あいさつをして律儀だなと感じながらお弁当を食べる舞莉子まりこ。1人で黙々とお弁当を食べていると声をかけられた。


緊張しているのかモジモジしている小学生くらいの男の子が舞莉子まりこに話しかけてきてくれた。写真を撮って欲しいと言われて快く写真を撮ってフィギュアスケートの心得について聞かれた。


心得なんて考えてやった事のなかった舞莉子まりこ。気がついたら楽しむ事が大事だよと誰でも答えられそうな事を言ってしまった。


あんなまばゆい瞳で勇気を振り絞って舞莉子まりこに声をかけてくれたのにちゃんと質問に答えられなくて申し訳ない気がした。緊張して話しかけてくれる姿が愛おしくてかわいかった。


その後も休憩中、小学生に似た様な質問をされてと有名人になった気がしていた。しばらくするとお昼休憩が終わる。お昼からは舞莉子まりこ達のジュニア達の番が回ってきた。


久しぶりに見るコーチやインストラクターさんの指導に懐かしさを感じながら代名詞の「舞莉子まりこスワンステップ」だけでなくてジャンプやスピンの精度を上げようと練習をしている。これだけ人がいると練習時間が限られるからいつもよりも集中して行う。


最後にシニアの練習を見る舞莉子まりこにコトリン、伊吹君いぶきくん結華ゆいかちゃん。レベルが高すぎて言葉が出てこない。ステップにスピン、ジャンプと何を取っても自分達とは到底及ばなくて段違いだと感じてしまう。


練習が終わって旅館に戻り、大広間でご飯が運ばれる間にシニアの女の子を見つけて話しかけた舞莉子まりこ。どうしたらお姉さんの様になれますか?そう尋ねた。


「ん?確か松阪まつさか舞莉子まりこちゃんだよね。クラスが上がると演技に圧倒される気持ち分かるよ。でも、今の舞莉子まりこちゃんならばシニアでも通用しそうだけどね。特にステップは私の方が参考にしなきゃいけないくらいのクオリティーだよ。自信を持って練習すれば大丈夫」


優しいお姉さんからお世辞でも自分を参考にしたいと言ってくれて嬉しかった。ステップに関しては誰にも負けない自信があるし、周りからは「舞莉子まりこスワンステップ」と称されている。


明日からまた自信を持って練習に取り組もうと考えていた舞莉子まりこであった。クオリティーを意識してやってみようと感じた日であった。

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