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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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何が起きたのか

誰か教えて

勝手に「舞莉子まりこスワンステップ」と名付けられてコトリンとスボーツ記者、新聞記者と共に「氷上のマドンナ松阪まつさか支店」にやって来た舞莉子まりこ


この日はいつもよりもギャラリーが多いなと感じながらコトリンと入念にストレッチをする舞莉子まりこ。当然、周りの子やコーチにインストラクターの方からどういう事なのかと聞かれてコトリンが答える。


「あちらにいるのは松阪まつさか舞莉子まりこさんの代名詞ともいえる、舞莉子まりこスワンステップを見に来られた方々になる」


自分で言うのも恥ずかしいからコトリンが代わりに説明してくれてありがたかったと感じていた舞莉子まりこ。ストレッチを終えて、コトリンにも氷に上がるよと促した。


フーッと深い深呼吸をして氷に乗る舞莉子まりこ。スポーツ記者や新聞記者の人が勝手に付いてきたと思っていたとしてもどこかで緊張しているのではないか。力を抜くためにもひと息ついてから氷を滑ろうと考えていた。


周りを見渡してみるとコトリンや他の子もいつも以上に気合いが入っている様に見えた。周りは周り、自分は自分と言い聞かせてステップやジャンプを跳んでいる舞莉子まりこ。こういう時こそ冷静に平常心を保つ必要があると考えていた。


そう考えている時だった。アクセルジャンプを跳ぼうと体勢に入ったその瞬間だった。後ろから来た誰かとぶつかって宙に浮いてしまう。これは自らアクセルジャンプを試みて跳んでいるのとは訳が違う。


ヤバいと咄嗟とっさに誰もいない場所で受身を取らなくてはいけないと宙に浮きながら左右を見て左手で受身を取る。スケート靴は場合よっては鋭利な刃物にも成りうると考えた。


よし、誰もいないのを確認をして再び滑り出そうとしたが足が動かない。コーチやインストラクターにバッテン印を示してリンクから上がる舞莉子まりこ


コーチとインストラクターがやって来て舞莉子まりこの元にやって来て受身をとった左手と左足が痛むことを伝えるとひねったり伸ばしばりすると激痛が走って動けない。


コーチやインストラクターの背中に乗ろうとしても痛すぎてムリ。車椅子ならばと乗ろうとしたがこちらもムリ。諦めて救急車を呼んでもらって病院に搬送されてしまった舞莉子まりこ


体育の授業で捻挫ねんざをして以降、体育だけでなくて普段の登下校やフィギュアスケートの練習でも細心の注意を払っていた。だが、それは怪我けがをしてしまっては自分の注意が足りない。


救急車の中でそう思っていたら痛みも加わり涙が出てくる。コーチとインストラクター1人ずつ乗って舞莉子まりこの手を握って私たちがいながらもと泣いている姿を見ると申し訳なさを感じる。


病院に着いてレントゲンを取ることになった舞莉子まりこ。診断の結果、左手の骨折と左脚の複雑骨折で即入院と告げられた。


フィギュアスケートだけでなく、スポーツをしている以上怪我けがは付き物だが数年の間に何度も怪我けがをするものかなと呟いていた。


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