ウワサがウワサを呼ぶ
この人達は誰か
学校が終わって帰ろうとしていた舞莉子。下駄箱で別のクラスになってしまったコトリンと会って共に帰ることにした。
コトリンからは今日、クラスの子から松阪舞莉子ちゃんって知っているか聞かれて同じスケートリンク場で練習しているよとって話をしていて話題が持ち切りだったよと伝えられた。
もう教室内だけでなく、他のクラスにも広まっていて全校生徒に知られるのも時間の問題だなと感じていた舞莉子。動画サイトで知ってくれるのは嬉しいが、近くでやっていたら現地に足を運んで実際に見て欲しいと考えていた。
コトリンに舞莉子の事をどんな風に話をしたのか気になって聞いてみた。
「同じスケートリンクで戦っている者としてあれはレベルが違う。例えるならば美と華麗なステップを兼ね備えた氷上のマリリン・モンローだねって話をしたら家に帰ったらもう1回動画を見直すって言ってくれた子が多くいたよ」
これを聞いて、他人を陥れようとしているのか貶しているのかどうなのか分からない。これを素でやるのがコトリンであってそれがコトリンワールドである。本人が自覚してないのがまた怖い。
いつもの様に練習着とスケート靴を取りに戻る舞莉子。靴を履いて「氷上マドンナ松阪支店」に向かおうとしていた。
コトリンが誰かと話していて、小走りで舞莉子の方に向かってくる。その向こう側には知らない人達が大勢いた。
そこにいたのはスポーツ記者や新聞記者でこちらにいるのが皆さんお探しの松阪舞莉子さんになりますとコトリンが紹介をし始めた。どういう状況なのか全く分からない。
なぜ自分なのかと聞く舞莉子。スポーツ記者も新聞記者も挙って新聞を差し出した。そこには驚く文字が書いてある。
「全日本ノービス選手権3位の天才小学生、松阪舞莉子。まるで白鳥みたいな華麗なステップで会場を魅了する」
これを見てたまに天才中学生と称される事はよくあるが、それはジュニアで注目されてテレビや新聞で報道される事があってもノービスである小学生が載る事はまず聞いた事もないし、舞莉子自身も驚いている。
色々話を聞かせてくれだの、ここでその「舞莉子スワンステップ」を見せて欲しいだのと大人から注文されるが至って冷静だった舞莉子は今からスケートリンク場に行くので好きなだけ見ていってくださいと答えた。
ちなみに隣にいる小鳥遊琴凛シャーロットちゃんも中々の強者ですよと話をコトリンに向けようとした。だが、そう上手くは行かなかった。
なぜならばコトリンのことについてはもう既に話をしたよ。シングルオイラーを代名詞にしようとしているスケーターには興味ないって。
自分の代名詞をシングルオイラーって仲間内だけで話すだけならまだしもスポーツ記者や新聞記者に話す辺りはコトリンのほうが1枚上手の様な気がした。ホントの代名詞はなんなのか逆に気になる。




