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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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ザワつく

何があったのか

試合が終わってカオリンの車で地元、松阪まつさかに戻る。車内では疲れていたのか舞莉子まりこだけでなくて伊吹君いぶきくん結華ゆいかちゃん、コトリンも寝ていた。また車で10数時間が経って家に帰ってきた。


車内で寝ていたのに眠りたいない感じがして、また家のベットで眠りにつく。翌朝起きてもまだ眠い。正直学校を休もうかなと思いつつも朝ごはんを食べてランドセルを背負って学校に行く。


どれだけ寝ても眠いと呟きながら教室に向かって、授業後はうつ伏せになって寝ようと考えていた舞莉子まりこであった。だが、その淡い期待をしていたがいつもと違う教室の雰囲気に驚く。


1人の女の子がウワサをすれば、舞莉子まりこちゃんがやってきたとクラスメイトに囲まれてしまう。先週まではこんな事なかったのに何があったのか戸惑いを越して怖いとすら感じた。


動画サイトで見たよ。舞莉子まりこスワンステップやってよと唐突に伝えられて困惑していた。


当の本人である舞莉子まりこも何その「舞莉子まりこスワンステップ」って何?やってよって言われても今日、ワンピースで着たから難しいと答えた。


別の女の子がこんな事もあろうかと今日、体育の授業ないけどハーフパンツ持ってきたよとニタニタした笑顔で舞莉子まりこに渡してくる。


詳しく話を聞くとこの前の全日本ノービス選手権に出場した映像がどうやら動画サイトにアップされていたとの事の様だ。


何となく状況を飲み込めてきた舞莉子まりこ。そこまで言うのならばと女の子からハーフパンツを借りて着替えてくると伝えるとじゃあ机をどかしておくからねと伝えられた。


着替えて教室に戻って軽くステップを披露をすると教室中から拍手が飛び交っていた。これをキッカケにフィギュアスケートに興味を持って貰えたら嬉しいと思っていた舞莉子まりこ。何も「氷上のマドンナ松阪まつさか支店」で共にやろうよと誘う訳ではない。知名度を上げたいと感じていた。


次第に教室の外からもあの子ってもしかしてという声が聞こえてきてハーフパンツを貸してくれた子に洗濯して返すねと伝えた。


しばらくすると担任の先生がやって来た。

朝の会を始める前に伝えたい事があると舞莉子まりこを前に呼び出した。正直公開説教されるのかと怯えていた。


「昨日行われた全日本ノービス選手権で先生の隣にいる松阪まつさか舞莉子まりこさんが3位という素晴らしい成績を収められた。みんな拍手」


クラス全員から拍手をもらって嬉しいが、こういうのって促されてするものではなくて自然と出るものではないかと感じていた。


嬉しい反面、恥ずかしい気持ちもある。去年の全日本ノービス選手権と同じ成績で去年と担任の先生は同じなのにどうして今年はしてくれたのに去年はしてくれなかったのかと疑問に思う。


自分の知らない場所で「舞莉子まりこスワンステップ」と愛称を付けられたからにはステップを極めなくてはならない状況になってしまう。

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