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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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誰なのか

変わりもの

全日本ノービス選手権にて3位という出だしとしては上出来だと感じていた舞莉子まりこ。年が明けて冬休みが終わった。


2週間ぶりくらいに学校の教室に行くと舞莉子まりこの隣に机とか椅子が置かれていた。ふとここに元々あったかな?久しぶりすぎて記憶が曖昧あいまいだったが、もし転校生が今日から来るのなら隣の席として仲良くしてあげたいと考えていた。


始業式が終わり、担任の先生が今日から転校生が来るという話をしていて教室がザワついていた。男の子なのか?それとも女の子なのか?カッコイイ子だったらいいなとかかわいい女の子だったらいいなと自分達で勝手にイメージを錯綜さくそうしていた。先生の合図で転校生が入って来た。


そこにいたのは1人の女の子で初めて見るはずなのにどこかで見た様な記憶もある。この時、テレビで子役に似ている子がいたかなと頭の中で考えていた。


転校生の女の子の名前は小鳥遊たかなし琴凛ことりシャーロットですと挨拶あいさつをする。先生があそこの空いている席に座ってと案内をしたその時、琴凛ことりちゃんが舞莉子まりこに指を差して叫んだ。


「え、舞莉子まりこちゃんと同じクラスなの?嬉しいそれも隣の席って嬉しい」


そう叫ぶと担任の先生を含めて全員の視線が舞莉子まりこに向けられる。何も言わなくても知り合いなら後はよろしくねという雰囲気が漂っていた。琴凛ことりちゃんは舞莉子まりこの事を知ってくれている様だが、舞莉子まりこ琴凛ことりちゃんの事を知らない。


隣の席に座って改めて小鳥遊たかなし琴凛ことりシャーロットって言うの、よろしくねと手を差し出して握手を求められて握手をする。


これだけ親しく話しかけているのだからきっとどこかで会っているのだろう。でもどこなのか全く記憶にない。恐る恐るどこであったか聞いてみる。


え?覚えていない?この前の全日本ノービス選手権で同じ大会に出てたよ。3位とは思えないくらいの滑りと演技力で驚いたよ。


どうやら琴凛ことりちゃんは同じフィギュアスケート仲間の様だ。話が盛り上がっていると担任の先生から話の続きは授業後でと注意された。


1時間目は国語の授業中だけど当然、琴凛ことりちゃんの教科書はない。担任の先生が発注してくれたがまだ届かないらしい。音読の番が回ってきたら舞莉子まりこの教科書を琴凛ことりちゃんに渡す。


授業後にどこのスケートリンク場に通っていたのか聞く舞莉子まりこ琴凛ことりちゃんはどうやら「氷上のマドンナ薩摩川内さつませんだい支店」と聞いて、自分も「氷上のマドンナ松阪まつさか支店」との共通点が見つかっていく。


話を聞くと家族が転勤族でフィギュアスケートをやっていてもその都度通っている場所を変える事を余儀なくされていて、その境遇に大変だったねと返すしか出来ない舞莉子まりこ


分からない事があれば何でも聞いて、よかったらお友達になろうと提案をする舞莉子まりこ。え?琴凛ことりは教室に入って舞莉子まりこちゃんを見つけてもうお友達が出来た気でいたよ。


早すぎるとツッコミを入れようとしたが、知らない所に来て心細い中で舞莉子まりこを見つけて少しでも安心したならそれだけでよかったと思う。

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