何かないだろうか
知名度アップ
華織さんにネット環境を整えていく必要性を訴えたカオリン。他にも何かないのかなと模索していた。自分だけで考えていても埒が明かずにいて我が子の伊吹君と結華ちゃんに尋ねてみた。
「伊吹、結華に聴きたいことがある。2人や同級生の子が自分が知らない時に何で調べている?それを氷上のマドンナにも取り入れたいと思っていて参考にさせて欲しい」
すると伊吹君、結華ちゃん共に同じ答えだった。
「動画サイトに載せてたら見るかな。特にショート動画だったらタイパがよくて情報がサクッと知れて便利だよ。氷上のマドンナって伊吹と結華が通っている場所だよね?それならアカウントを作って動画サイトに載せたり、ショート動画で解説動画とかいいかもね」
やはり自分達の時代とは違う。動画サイト自体はあったものの黎明期で検索と言えばネットで検索だったが今の子はショート動画で情報を仕入れるのかとジェネレーションギャップを感じていたカオリンであった。
ママがアカウント作ったら私も登録するし、学校の友達や「氷上のマドンナ松阪」に通う子にも宣伝しておくよとサムズアップしていた結華ちゃんだった。
結華ちゃんに唆されて動画アプリをまずインストールして、アカウントをまず作成した。ひとまず名前を考えようとしていた。
頭を抱えながら考える横目に伊吹君がやって来て紙に書いてカオリンに渡した。
そこにはこう書かれていた。
「教えてカオリン 氷上のマドンナ参上!!」
自分で考えるのがめんどくさいカオリン。成り行きでじゃあそうしようかと伊吹君の案が採用されて動画作りや編集の仕方を教わってから動画の撮り方を習うが手元がブレて動画を上げるにはとてもじゃない出来だった。
伊吹君と結華ちゃんが「氷上のマドンナ松阪支店」に行く日に付き添いに行って見守っていた。カオリンが練習後にスケートリンク場を借りたいとお願いをして衣装とスケート靴を履き替えた。
タブレットを結華に託してカオリンが氷の上に乗った。トゥループ、フリップジャンプ、ルッツジャンプ、、サルコウジャンプ、ルッツジャンプ、アクセルジャンプの計6種類の全てをトリプルで跳ぶ事の出来るカオリン。
撮っては動画を確認して、自分の中で載せるべきではないと判断したらもう1回行うと言って再度動画を回すように伝える。納得したジャンプが終わるには数時間がかかっていた。
結華ちゃんがカオリンにテレビでシングルオイラーって言ってたけど、それは何と聞いた。
簡単に言えば繋ぎのジャンプだと伝え、コンビネーションジャンプをやってみせた。知らぬ間に周りから拍手がカオリンに送られていた。
普通サイズので流す動画ではオイラーも含めて全てのジャンプに解説付きで載せるのと、ジャンプによってトリミングをして部分的に見たい人のためにもそれ用にショート動画にして載せようと考えていた。
好きこそ物の上手なれではないが、好きだからやったけど評判が悪かったらどうしようかという不安は払拭出来ずにいた。




