サプライズ
類は友を呼ぶ
ラジオとスポーツ雑誌に出演した華織さんとカオリン。いつも自分達のために動いてくれているので、ささやかながらでも何か出来たらいいなと氷上のマドンナ松阪支店にいる子だけでなく、先に羽ばたいていった島根県江津支店の子や長野県駒ヶ根支店、鹿児島県薩摩川内支店だけで新たなグループLINEを作成して話し合いが行われていた。
発起人は自分に自信がなくて華織さん、カオリンに背中を押してもらったあの子だった。何でもないが、花束を渡したいと考えて提案をして、他には何かあるか聞いている姿は人って数日でこんなにも変われるものなのかと周りも驚く。
みんなで集まって食べるといったら焼肉と相場が決まっている。私たちが出会ったこの三重県松阪市の代名詞といえば日本3大和牛の1つといわれる松阪牛がある。ここは豪勢にいこう。そう言いたかった。
だが、現実は松阪牛を食べれるような財力を持っている人等言い出しっぺの当人も含めて誰もいない。そうなるとチェーン店の食べ放題焼肉にしようとなった。
どこの焼肉にするのかは華織さんやカオリンがメインだから奮発して松阪牛にするか、チェーン店の食べ放題にしてみんなで喋りながら食べた方がいいという意見で分かれていた。協議の結果、チェーン店に決まった。
チェーン店といっても侮れない。この値段でいいのかと思うくらいのクオリティーで高い。店が決まったと思ったらそのままコースで予約をしていた。
華織さんとカオリンに伝えようか。
言い出しっぺはまだダメ。念のために1週間くらい前に伝えよう。華織さんとカオリンには驚いてもらいたいからもっともっと練りこもうと考えようとなった。
それぞれに羽ばたいて行った子達には、それぞれのご当地の物を買ってきて欲しいとお願いをした。そして島根県江津市の子はたい焼き、薩摩川内市の子は薩摩芋タルト、長野県駒ヶ根市の子はミルクジャムを持っていく事にすると連絡が来た。
食事会前日まで色々練ってどうするか考えていた。
前日に華織さんとカオリンにこの日だけはどうしても空けて欲しい。全員で食事会をするので予定を入れないで欲しいと念押しをした。
しかしそうも上手くいかず、華織さんもカオリンも午前中はテレビの収録に参加することになってしまった。偶然なのか、こういう事も見越してなのか駅前にある焼肉屋にしておいてよかった。
久しぶりに全員が揃い、遠方組から華織さんとカオリンにそれぞれのご当地品を渡した。
焼肉をする前に全員で写真を撮って食べ放題が始まる。焼き奉行、食べ奉行と分かれつつお肉を食べてタイムミリットが近づいていた。そのうちの1人が店員さんを呼んで耳打ちをする。
そしてケーキが運ばれてメッセージが書いてあった。
「華織さん、カオリンいつもありがとうございます」
華織さんもカオリンも涙を流していた。だが、これにととまらず、花束をそれぞれに渡して再度写真を撮っていた。
こうやって時期を合わせて年に1回は会いたいねと話していた。




