不安
失敗も経験
華織さんとカオリンが仕事をセーブしてコーチやインストラクターの卵達にその教えや心得を授けるべく行っていたが、目処が立って指導経験のある人とない人とコンビを組んで行なう様にした。当の本人だけでなく、華織さんもカオリンも心配がないといったらウソになる。
華織からは個人に連絡をした。
「初日で緊張すると思うけど、積極的にコミュニケーションを取って協調性を持ってやれば大丈夫だからあまり気負いすぎないで」
そして華織さんとカオリンのいない「氷上のマドンナ松阪支店」で、小学生以下の子達を対象とした体験会が始まった。初日のベアが心がけたのはフィギュアスケートを楽しんでもらうのと怪我をさせないことを意識した。
1時間の練習を終えて、帰り際に教え方が上手かったからまた教えてもらいたいと真っ直ぐな目で言ってくれる子がいて愛おしさと嬉しさに涙を堪えながら手を振りながら見送る。その日の体験会を華織さんとカオリン、そして同じ境遇の子達にLINEを送っていた。
翌日以降も体験会が行なわれ、指導経験のある人とない人のコンビでひと回りするまで行われたそして次はノービスBクラス、ノービスAクラス、ジュニアにシニアクラスと段階を踏んでいくと伝えられた。
クラスが上がっていくと趣味や習い事としてやっているというよりもガッツリ大会を目指したり、オリンピックを目指している子達も増える。指導の経験のない人にってなると教わる子も教える人も不安になるし、経験のない子が悪い訳ではないが少し心許ないと感じてしまう。
支店ができるまでの期間、華織さんのカオリンがサポートする形でフィギュアスケートの指導経験の有無に関係なく付いて教えようとなった。
小学生未満の子達が多い「氷上のマドンナ松阪支店」たが、ノービスクラスの子やジュニアクラスにシニアクラスの子達はまだ少ない。そのため華織さんやカオリンから丁寧に説明がないと教わる子や親御さんも納得しないと考えていた。
ノービスBクラスの子を教えようと華織さんとカオリンが指導経験がある人にはもっと高い志を持って、フィギュアスケートの指導初めての子に対しては自分達がサブとして見るのでと1人1人に頭を下げるつもり。
気負いすぎず、指導することを心がけてノービスBクラスの子から始まりノービスAクラス、ジュニアクラス、シニアクラスと全員が華織さんのカオリンにサポートしてくれながらもある程度の技量を付けてそれぞれの支店でコーチとしてやっていけるくらいにはなっていた。
まだまだスケートリンク場が少ないのが現状で遠方から通ってくれている子もいるのが事実で、ある子が地元に会ったら嬉しいとポソッと言った。その子はまさかの山形県酒田市から来ていると聞いて驚いた。
片道8時間かけてと聞いてオリンピックを目指す子の中にはこういう子もいるのか。全国各地に支店を公募していて、スケートリンク場が出来ればそちらで通う事も出来ますよと伝えた。
それは華織さんとカオリンが、フィギュアスケートの練習に集中して欲しい。移動だけで疲れて本来の練習や学校に支障が出てしまっては本末転倒だからという事も併せて伝えていた。




