想像する以上に
ありがたいが
舞莉子の練習する前にひと通りのジャンプを披露してくれたカオリン。説明を聞いて見ても全くと言っていいくらい分からない。改めてフィギュアスケートの難しさと奥深さを知ったパパとママだった。
スケートリンク場のある「氷上のマドンナ松阪支店」に出来たての時と、今では少し様子が違う。それは中の施設だ。
最初はスケートリンク場とドーナツ屋しかなかったものの、日を追う事に帽子専門店や男の子が喜びそうなカッコイイフィギュアやおもちゃ等のテナントコンビニといったテナントが入って、ちょっとした商業施設みたいになりつつある。
これには華織さんやカオリンも両手で
バンザイして喜べずにいる。それは当初と比べればフィギュアスケートの体験をして、習いたいという子が増えている。門戸を広げるという意味では効果覿面だったがやりすぎた感があった。
舞莉子の練習には基本的にはカオリンが行っていて、華織さんが来て練習を見るという形で行っていた。しかし、カオリンだけではとてもじゃないがもうキャパオーバーになりそうな所まで来ている。
パパとママとしては、華織さんが1人では大変だろうからとカオリンを紹介してもらったのにこれでは本末転倒だからと新たな対策を考えた方がいいとグループLINEで改めて尋ねた。
カオリンと華織さんは頭を悩ませていた。まさかの事態に困惑を隠せない。
「舞莉子ちゃんを含めて数人くらいならカオリンと私で教え合えばいいかも知れないけど、有難いことに今でもメディア対応や取材もあるから急遽練習日を替えるとなるのも目に見えてる。ここだけでなくて、全国に普及させるにはもっと声をかけないと現実的じゃないよね」
そう華織さんは嘆いていた。
当時、共に戦ったライバル達に声を掛けると言っても中には家庭を持っている人もいてお願いしますと言ってもそう容易い問題ではない。
華織さん、カオリン共に連絡の知っている元フィギュアスケーターだけでなくて小さい頃に通っていた時の子達にも連絡してみようとなった。今出来る最善を尽くそうと考えた。
やはり連絡しても、子供が小さくて難しい。中には結婚して海外で暮らしているから声をかけてくれたのは嬉しいけど物理的に難しいという声が多い。
こうしている間にも時間が過ぎていくが、未だに答えが出なくて困りつつも1つの答えに導いた。
「舞莉子ちゃんを含めてノービスまでの年齢未満の子は午前と午後に分けて練習する。そして、ジュニアクラスの子やシニアクラスの子は私たちも教えてくれたコーチとかにも相談してみるのはどう?」
またしても横文字、ノービスクラス?ジュニアクラス?そしてシニアクラスとそれが何歳を差しているのかを教えてくれないと分からないと思っていたパパとママだった。




