ペース配分
ワクワク
カオリンから体育大学で公演をして欲しいと頼まれた舞莉子。やるからには少しでもフィギュアスケートを興味持ってくれる人が増えたらいいなと思う。シーズンオフならまだしも、シーズンの途中に話が来たからこれでグランプリシリーズなどの公式戦で結果を残せなかったらまたブーイングや文句を言われて袋叩きになるのは予想出来た。
だからフィギュアスケートの練習もその公演についての内容やどうすれば飽きられない様にするか頭を悩ませていた。
過去の怪我も入れたら笑いが起きるかな。
小学生の時に体育で跳び箱している時にクラスメイトに手本を見せようとしてマットを通り越して怪我をした出来事。中学時代には自転車で文房具屋に向かっている途中田んぼの泥濘には落ちた出来事。箸休めにするには丁度いいかもと考えた。
カオリンからLINEが届いて、場所は大学にある講堂で収容人数3000人で基本的には誰でも出入り可能で人数が多ければ抽選で、別室でオンライン配信も併せてやるみたい。時間は午前9時からで時間制限はなしみたい。
資料が完成したのは行う2週間前。どのくらいのスピードで話したらいいか?抑揚はどうすれば相手に分かりやすく伝わるのか考えながらシュミレーションをしていた。
大学と打ち合わせしたいと考えていた舞莉子。連絡をするとオンラインでも直接来てもらっても大丈夫と伝えられたのでオンラインでする形にした。要望としては講堂にパソコンを置けるスペースとプロジェクターとモニター、後は簡単でもいいから感想を書く紙を用意して欲しいと伝えた。
イベントサークルに所属しているという女の子で、自分と同い年なのにスゴいしっかりしていてハキハキとしている。フィギュアスケートをよくテレビで見ていてカオリンにオファーをしたみたい。
大学にも赴き、何度か顔合わせして話をして当日の流れや試合進行は誰がしてくれるのかといった事を事細かく詰めていた。事前に舞莉子が作ったパワーポイントを映してデモストレーションをしてみた。
同日、大学に行く舞莉子。イベントサークルの子達に講堂へ案内されて公演が始まった。
冒頭の挨拶に驚いた。
「地元、松阪市が生んだ令和に舞い降りた稀代のフィギュアスケーター松阪舞莉子さんですと紹介された」
恥ずかしさの嬉しさが入り交じりつつ、プロジェクターにパソコンを繋げて話をする。講堂には沢山の人が集まって説明をすると腕を組んで頷く様子が見えて嬉しい。怪我の笑いも回収出来て舞莉子自身も楽しい。
話を終えて質疑応答で、フィギュアスケートを始める経緯や勿体ないミスは何なのか聞かれて答えた。
小学校に上がり始めて、ある人に導かれる様に始めた。勿体ないミスとしては、試合で着る衣装の羽根が落ちたら減点でこれがオリンピック選考とかになると、命取りになると答えた。
こうやって自分に興味を持って来てくれた人と交流出来たのは舞莉子にとって有意義な時間となって、少しでもフィギュアスケートに興味を持ってもらえたらというのに併せてテレビで観てもらえたら嬉しいと付け加えた。
全員が講堂を出た後にイベントサークルの子達と共に写真を撮って、冒頭に話してをしてくれた看板を記念に写真を撮って家に帰った。




