マインド
嬉しい気持ち
フィギュアスケートの練習を6日やって1日休養するスタイルを取り入れてみた舞莉子。それまでは明けても暮れても考えるのはフィギュアスケートだけの事だけで、流行りやトレンドは皆無に等しい。知っていても「氷上のマドンナ松阪支店」に通っていた小学生の子が話しているのを聞いて今のトレンドを聞くくらいだった。
高校を卒業した舞莉子。流石にフィギュアスケートしか知らないと言うのはよくないと図書館で知識を取り入れたり、最近のトレンドはどういうものなのか知りたいなと感じている。
ある日、ショッピングモールに出かけた舞莉子。雑貨屋に行くとポップに最近のトレンドとマジックで書いてある。かわいいだけでなくて、実用的なキャニスターやマグカップが売られていてここを歩くだけでも楽しい。
アパレルショップを巡ると今の流行りから昭和レトロをリメイクされたお洋服が並んでいて、テンションが上がる。そういえば洋服を店舗で見に来たのも何年ぶりだろうか?基本的にネットショッピングでいいなと思ったらクリックして買うことが多かった舞莉子。これだけで1日が過ぎる気がしていた。
ぼちぼち帰ろうかなと思っていたその時、中学校の時に同じクラスだった女の子と遭遇する。会ったのは何年ぶりかと話しているが道端だと邪魔になるからとショッピングモールにある喫茶店に入る。
コーヒーを注文をして最近の近況やトレンドについて聞いた舞莉子。大学生活を謳歌していて、トレンドというか自分の周りではこういうのが流行っていると写真で見せてくれた。
自分の知らない世界にはそういうものがあると知って、驚いた。フィギュアスケートを引退してしばらくしたら大学でスポーツ科学とか専攻してみたい。女の子に会って改めてそう考えていると、舞莉子に会えて嬉しいと言ってくれた。続けて言いたい事があると話していた。
「中学時代、舞莉子ちゃんが怪我を負いながらもリハビリをしながらフィギュアスケートにカムバックした時、私だけじゃなくてクラスメイト全員が自分達も逆境の状況でも諦めたらダメだと悟ったよ。遅くなったけど感動をありがとう」
ありがとうと言われて悪い気がしない。でも舞莉子自身、怪我の逆境と言われてもどれを差しているのか分からない。捻挫のやつ?それとも田んぼの泥濘に落ちた記憶から消したいあの記憶なのか咄嗟に思い出せない。それくらい怪我ばかりしてきたのかと物思いにふける。
じゃあまた時間があえば会おうねと連絡先を交換して喫茶店を後にする。
するとフィギュアスケートの松阪舞莉子さんですか?そう聞かれてそうですと答えるといつも応援していますと握手を求められたり、ノービス時代から応援していて前野オリンピックも現地まで見に行ったというコアなファンまでいた。
この時改めてリンクの上で滑っている時は孤独かも知れないが、その演技をテレビや現地で舞莉子の演技を見たいと言ってくれる人がいる。応援してますという言葉を聞くと自分のためだけでなくて見ている全ての人を魅了させるフィギュアスケーターにならなきゃいけないと自覚した。




