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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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どうして自分だけブーイングや文句ばかり言われなきゃいけないのかと思っていた舞莉子まりこ。車の中でカオリンにもそういった過去があった事に驚いたし、思い出させた気がして申し訳ない。


地元松阪まつさかに戻ってきた舞莉子まりことコトリン、結華ゆいかちゃん、伊吹君いぶきくん。家に帰るとお茶漬けと冷凍の鮭をレンジでチンして食べるように置き手紙が書いてあった。


パパとママは出張でいないのを忘れていた。お土産を沢山買ったからお金がなくなったとはたとえ身内でも言えない。久しぶりの家に見慣れた光景を見て安心する。お茶漬けと冷凍の鮭をチンして食べると日本に帰ってきたと感じる事が出来る。明日からはシーズンオフになるが、どうするか考えていた。


過去はシーズンが終わっても毎日スケートリンクに行って練習をする。家と学校、家とスケートリンクを行き来して、時間を見つけては自分で編み出した緩衝材を敷いてアルミ缶を置いて跳ぶ練習をする。


フィギュアスケートのスビナーでの練習やバランスボールで体幹を鍛えようと試したものの自分には合わないと諦めた。出来る事は全て試した。


フィギュアスケートを生業なりわいにしている以上、常に結果を求められる。よければ拍手喝采で悪ければブーイングや文句を言われるのをこの前に出た世界選手権で感じた。


毎日練習しなきゃいけない。体重が1キロでも変わろうものなら衣装や演技にも影響する。とはいえ、オーバーワークは怪我けがの元だと雁字搦がんじがらめになる舞莉子まりこ


シーズンオフでしか出来ない事がある。それは週に7日家とスケートリンクを行き来していたのを週に6日であったり5日にして、残りの日は休養や自分の時間に充ててみたいと考えていた。


甘いものを含めて食べる事が好きな舞莉子まりこだが、いくらシーズンオフとはいえど中々食べるを重きを置けない。となると休みの日に読書や映画であったり買わなくてもショッピングしてみるとか色々してみようと考えていた。


1週目は6日スケートリンクに行って、1日映画やショッピングをしてみる。映画1本当たり90分から2時間くらいが多い。趣味を増やす意味でも休養時間をどう充てるのか考えてみた。


2週目は5日スケートリンクに行って、2日休養してみた。これならば、同世代の大学生や働いていることも予定が合わせやすいからこれが理想。そう思っていたが、週に2日もリンクを離れると動きが鈍くなる。


周りからは決してそうは見えなくても自分の感覚としては6日スケートリンクで練習をして、1日休養する。これがシーズンオフに出来る限度かなと思う。


シーズンオフのこの期間、誰かを誘おうにも友達という友達は基本的にフィギュアスケートをやっておる子がメインになる。学生時代、もっと色々な子と仲良くしておけばよかったなと悔いる。


この日、舞莉子まりこは1人で街に出て探検をしてみようと決めた。

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