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氷上のフェアリー  作者: 佐々蔵翔人


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豹変

初めて見た

コーヒーを1口飲んで、コトリンが口を開いた。

「マリリンにそんな事言った人がいるの?それはどこのどいつだ?絶対に許さない。たった1試合調子が悪いくらいでフィギュアスケートを引退しろだ?まず、そんなことを言う貴様が人間を引退しろ。マリリンが自惚うぬぼれ?お前はマリリンの何を知って言ってるの?ロクに練習も見てねぇのによく言うよね?人にそんな事言って恥ずかしくないの?って思うわ」


いつも穏やかで不思議ちゃんキャラなコトリン。

話を聞いてくれるだろうとは思っていたが、自分の話した事でこんなにも怒ってくれるなんて考えてもいなかった。コトリンがこんなにも憤慨する姿は最初で最後かも。


続いて結華ゆいかちゃんが声を上げる。

「コトリンが怒る気持ちも分かるよ。結華ゆいか舞莉子まりこちゃんの話を聞いてホントにそんな事を言う人がいるんだね。それがまだ同級生や下の子ならまだしも、大の大人がしてたら恥ずかしいよね。何かあったらまた言ってね」


結華ゆいかちゃんがそう言ってはくれたものの誰に言われたかまでは把握していない舞莉子まりこ。それは言われたのはリンクから出る直前だからだった。


優愛ゆあさんは穏やかに諭す様に舞莉子まりこに話していたものの、コトリンや結華ゆいかちゃんは今までに感じた事のない殺気を感じる。それは伊吹君いぶきくんもそうだった。


舞莉子まりこちゃんに酷い事を言うヤツは俺が許さない。もし、それが相手が下の子だろうが大人だろうが関係ない。何かあったら俺に言ってね」


優愛ゆあさんやコトリン、結華ゆいかちゃんに比べたら言葉数が少ないけど短くて困ったら助けてくれる気がした。にしても入院した時にお花を持ってきてくれたかわいい男の子だったのが、気づかない間に男になっているのを初めて知った。


会計を済ませてまだ日本に帰国する時間までしばらく空港近くのお店で立ち寄る。舞莉子まりことしては自分の話を聞いてくれたお礼をしたいと考えていた。


何を渡したら喜ぶだろうか。勝手なイメージだが、コトリンと結華ゆいかちゃんは何を渡しても喜びそうな感じがする。だが、優愛ゆあさんと男の子の伊吹君いぶきくんは何を渡したら喜ぶのか全く見当がつかない。


しばらく歩いていると雑貨屋を見つけた入る舞莉子まりこ。中に入るとかわいい雑貨が沢山並ぶ。コレかわいいとキャニスターを見つけて自分用に買いたいと思うくらい。


優愛ゆあさんにはこれにしようと決めて、ピザの刺繍がしてあるハンカチを見つけて、持ち歩きにも良さそうだと結華ゆいかちゃんとコトリン用にカゴを入れた。


1番難しいのは伊吹君いぶきくん。どうしようかと彷徨うろつくと似合いそうな帽子を見つけてカゴに入れて会計をする。全部で10ユーロを払う。


優愛ゆあさん、コトリン、結華ゆいかちゃん、伊吹君いぶきくんと合流してそれぞれのプレゼントを渡すとかわいいとテンションを上げて喜んでくれていた。伊吹君いぶきくんはというと帽子を被って恥ずかしそうにしていた。


飛行機に乗って照れている伊吹君いぶきくん、かわいいと優愛ゆあさんと共に話をしている舞莉子まりこだった。

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