予定通り
やはり
今シーズン初戦となるグランプリシリーズフィンランド大会にて1位で優勝したのは当然嬉しいもののそれよりも怪我せず終えられてよかった。
翌週のフィンランド大会が行われ、ショートプログラムは3回転をメインに組んでフリープログラムで4回転サルコウを入れてスピン、代名詞の「舞莉子スワンステップ」も自分の思い描く演技が出来たが表彰台には乗れなかった。これがシニアの難しさ。
その次はグランプリファイナル。といいたいところだが、その前に国民スポーツ大会の予選会が行われる。グランプリシリーズに出場しながら並行する様に国民スポーツ大会予選に出場するのは前代未聞。
要項は満たしているから可能は可能だが、疲労から態々《わざわざ》出場する選手はいない。いい意味でも悪い意味でも試合に出すぎて怪我した前例は作りたくはないと考えていた。どちらに転ぶかは終わってからしか分からない。
疲れが取り切れる前に次の試合が来る感じだなと肌感覚でいた。きっとこんな意見が出るだろうなと勝手に考えていた。
「何でグランプリシリーズに出場している選手がどうして国民スポーツ大会に出るのか?」
「オリンピックに出場した選手が国民スポーツ大会に出場したら他の選手が可哀想。若い芽を摘むんじゃない。嫌がらせなのか?」
こう言った声が挙がっても構わないと思っていた。ブーイングや文句はウェルカム。心の刃とか心のサンドバッグにしたければどうぞご自由に。そんな事くらいで舞莉子のハートを割れない。
それくらいのブーイングも文句も沢山聞いてきて、経験値は高めだと自負をしている。
そして国民スポーツ大会の予選会が行われて、文句やクレームが多く聞こえてきたがその中で勝ち切れるかどうか。舞莉子にとっては織り込み済みでこの中でいかに勝ち切れるかがポイントだと考えていた。ショートプログラムで4回転ルッツ、フリープログラムで4回転フリップを組み込んで1位通過を果たした。
予選が終わってゆっくり。そうはいかず、国民スポーツ大会予選会が終わった翌週にはグランプリファイナルで、その翌週には全日本フィギュアスケート選手権が行われる。
スケジュールだけ見ると気が狂いそうで怪我のリスクも増えそうだが今のところはその感じもなく、順調に試合に出場が出来ている。
国民スポーツ大会の本大会がいつかは分からないがもし1月末に行われる4大陸選手権ともし、重複した場合は国民スポーツ大会の本大会を辞退も考える。
外野から色々な声が聞こえてきそう。
「それならばそもそも国民スポーツ大会の予選会には出場するな」
「計画性のない人だとか、予選会1位が出場しないのはどういうこった。それなら最初から出るな」
舞莉子としては高校生活最後の国民スポーツ大会で優勝も目指している。




