気になる
経緯
この時点で舞莉子本人もパパ、ママそしてメディア関係者全員がフィギュアスケーターとして世界に行けるなど考えもしなかった。
理由は氷上に乗れたとしてもジャンプや表現力といった所は何1つ出来ないし、華織さんからも何も教わってすらいないからだ。
また練習日は追って連絡をすると華織さんから伝えられ、スケートリンクを後にして出ようとすると気になるものを見つけた舞莉子だった。このお店って……。
「コレには秘策があってと話す華織さん。かわいい動物ドーナツ店とドーナツクレープのお店。表の看板もポップでかわいくした方が来やすいし、入った時にあれ、スケートリンク場があるから寄ってみようって思わせる作戦だよ」
仮にそれで女の子が釣れてフィギュアスケートを始めたとしても競技人口を増やすのならば男の子にもハマる何かかないとダメなのかなって思う。女の子のスケーターを育てるならいいけどと考えていたパパとママ。
その作戦で人が集まればスケーターのお友達も増えるかもと舞莉子は考えていた。歳の近い子が来たらいいな、逆に誰もいなかったら舞莉子1人だけ教えてもらえる反面、めっちゃ緊張する。早く練習したいが誰が入ってきて欲しいという複雑な気持ち。そうして家に帰る。
家に帰って晩御飯を食べようとしていたその時にパパとママのスマホが鳴った。それは華織さんと琢郎さんも入っているグループLINEフィギュアスケートからだった。
予定表を見ると土日は練習だが、平日はLINEをしても返信出来ませんと書かれている。華織さんきっと忙しいのだろうと思っていて深く聞いたりしなかった。
続けて土日は松阪市で練習を見る事は出来るが、平日の午前中はテレビの情報番組に出てその後は毎週月曜日、水曜日、金曜日は他の地域でスケートを教えていて火曜日と木曜日で事務仕事をしているみたい。
調べて見ると「氷上のマドンナ」というのは現役時代の愛称なのかと思っていたら引退してからはその名前で株式会社として設立して後世のフィギュアスケーターの育成やスケートリンク場の設立をメインに行っていると書いてある。
舞莉子としては自分をスカウトしてもらった華織さんにずっと教えてもらうのに越したことはないが、パパとママの目線からとしては元フィギュアスケーター氷室華織さんと言うよりも1人の人間、氷室華織さんの体調が気になる。
ママが華織さんに連絡をする。
「多忙なので知ってる方でフィギュアスケーターの方を紹介して欲しい。決して華織さんの教え方が悪いとかではなくて身体を休めて欲しい。隔週で舞莉子を教えるとか出来ませんか?」
しばらくして、お気遣いありがとうございます。今他の知り合いにも声をかけていているのでまた詳細が決まったら連絡するとLINEが返ってきた。




