知ってる選手ばかり
衝撃
コトリンの相談を受けた舞莉子。まるで自分達がオリンピック代表候補かの様な話をしているが、シニア転向をしたもののまだ公式戦は1つも出場していない。時期尚早だと思われてもおかしくないが、まさにそうだ。
シニア転向をしたということはこれまでとは意味が違う。ノービス時代やジュニア時代はある程度年齢が決まっている中での戦いだが、シニア転向となれば違う。17歳以上の現役選手、全員がライバル。
舞莉子に優しく接してくれたコトリンの先輩で「氷上のマドンナ薩摩川内支店」に通う川内優愛さんや元オリンピック選手やグランプリファイナルで優勝した猛者と対等するだけでなく、その並みいる選手に勝って代表を掴まなければいけない至難の業となる。
翌年行われるオリンピックに最年少出場を果たすには今シーズンのグランプリシリーズや全日本選手権が選考に影響するのは分かっていた。シニア転向1年目で怖いもの知らずの舞莉子やコトリン、結華ちゃんと伊吹君だった。
そしてグランプリシリーズが始まる。舞莉子、コトリン、結華ちゃんに優愛さんと それぞれ違う大会にエントリーをしていた。伊吹君は初戦、3戦目、最終戦にエントリーをしたよとグループLINEで届く。
舞莉子としては最初からフルスロットルでいこうとも考えてもいたが、やはり怪我をするのを恐れていた。最大の敵は相手でも自分でもなくて怪我だと感じているからだ。
3回転半を含めた全ての3回転と代名詞でもある「舞莉子スワンステップ」でどこまで自分の力が世界に通用するのか、それを確かめたかった。
最初のグランプリシリーズで初出場初優勝を果たした舞莉子。代名詞の「舞莉子スワンステップ」も自分の思い描いている精度とキレで世界のフィギュアスケートファンに印象付けする事が出来た。
次のグランプリシリーズに向けて練習をしつつ、他のコトリンや結華ちゃんに優愛さん、伊吹君の動向も気になっていた。オリンピック誰がでるのかなと考えていた。
そして全日本選手権を迎えた。
ショートプログラムで結果を残さなきゃフリープログラムにも進めない。緊張はあるものの普段通りの演技をすればいいと考えていた舞莉子。
公式練習ではテレビで見ていた並みいる選手と共に練習をしているだけで嬉しいが、試合では負けるつもりはなかった。
ショートプログラムで代名詞でもある「舞莉子スワンステップ」をしている時には手拍子が送られていつもの演技に併せて魅せる演技をしようと心がけた。
ショートプログラムを終えて舞莉子が1位でコトリン、優愛さん、結華ちゃんと続く。男子では伊吹君が5位とフリープログラムで優勝も目指せる順位に付けていた。
大会で優勝するのもオリンピック出場するのもどちらも運でしかない。とりあえず自分の出来る演技をするだけだと舞莉子はフリープログラムの最終滑走に備えていた。




