まぁいいや
諦めつく
新型コロナ感染症に罹患してしまった舞莉子。日を追う事に良くなるどころか逆に悪化をしている気がする。食べるのが大好きなのに今では苦行の様な状況だ。
小骨が喉が刺さるレベルではなく、もう飲み物を口に入れるだけでも痛くてまるで針を飲み込んだかの様な痛みで食べたくても食べられない。飲みたくても飲めない。濃厚接触者であるパパとママ達と隔離して1人で部屋に閉じこもっている生活でホントに治るのだろうかと疑っていた。
華織さんやカオリン。コーチやインストラクターさんも何人か罹患したと言っていたが同じ様な症状が出たのかなと思うと大変だっただろうなと今は他人の心配よりも自分の心配をしかきゃいけないのにと考えていた。
新型コロナ感染症で部屋にずっといて全然飲み食いが出来ない日々が続いており、ある日鏡で自分の姿を見ると頬が痩せこけていて体重計に乗ると5キロも体重が減っていた。
1人の女の子、松阪舞莉子としては体重が減るのは嬉しい反面、フィギュアスケーター松阪舞莉子としては衣装がブカブカになって、ジャンプやスピンそして代名詞でもある「舞莉子スワンステップ」のキレやクオリティーが落ちるのは喜ばしくはない。
その頃、他の子達はどうしているのかなと思っていてコトリンや結華ちゃんと伊吹君のいるグループLINEをする。自分の状況と近況と全日本ジュニア選手権予選についても聞いてみた。
コトリンや伊吹君から返信が来た。
「コトリンは新型コロナ感染症ってホントに怖いね。伊吹君からは感染症って普通、秋から冬になるみたいだけど、新型コロナ感染症に関しては春夏秋冬関係なくいつでもなるみたいだし、年がら年中気をつけてないといけないみたい。
そして、結華ちゃんからは全日本ジュニア選手権予選は次の土曜日だから気を引き締めてやっていかないといけない。舞莉子ちゃんの分まで頑張るね」
もうその時期なのかと思うが今の舞莉子に全日本ジュニア選手権予選迄考えていられる状況ではない。
前ならば予選の前日迄に治して意地でも出ると考えていたが、今では万全ではないし仮に治っていても調整おろかそれまで氷にすら乗っていない状況でまともな演技が出来るはずがない。
泣いても足掻ても、喚いても予め決まっている予定が変更になる事は基本的にない。あるとしたらリンクの整備不良や主催者側の都合によるもの。
今言えることはフィギュアスケーター松阪舞莉子としてリンクに戻りたいというよりも食べたいものを食べて飲みたい時に飲みたいという普通の人が日常的に行っている事を望む。
怪我はよくするが感染症になるのは始めてで、伊吹君が言っていたがいつなってもおかしくないのがコロナ感染症。何が厄介かというとなる人は何回もなる上に無症状なのに検査したら陽性で家にいなきゃいけない。
まだ治っていないものの、次はならないようにしよう。怪我ならばある程度気をつければどうにか避ける事が出来るものの新型コロナ感染症に関してはどうやって防げばいいのだろうかと考える。




