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たとえ君がAndroidでも  作者: せいご
第一章 退屈な日々との別れ
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第4話 出会い

中は薄暗く、外の光が斜めに差し込んでいる。

舞い上がった埃が、光の中でゆらゆらと揺れていた。

「……うわ、ほこりっぽ」

鼻の奥に、古い木と湿った空気の匂いが広がる。

「誰もいなさそう……?」

恐る恐る中を覗く。壊れた椅子、倒れた棚。

壁には何かが引っかいたような跡。

——生活感はない。けれど、“完全に無人”とも言い切れない違和感。

「...なんか、やだなこれ」

その時。

コツン。奥の方で、小さな音がした。

「...ひっ」

私の体が固まる。ミナも表情が少し険しくなる。

音は、明らかに中からだった。

風じゃないし、木の軋みとも違う。何かが動いたような音。

私は息を飲む。

逃げた方がいい。頭ではわかっているのに、足が動かない。

「……誰か、いるの?」

ミナは、声を出した。


——その直後。

カサッ。今度は、はっきりとした音。

「...ナ...」

声。そして。

暗がりの奥から、ゆっくりと——“何か”が姿を現した。

細い体。人の形。けれど、その動きはどこかぎこちなくて。

「......え」

サナの喉が詰まる。それは、一歩、こちらへ近づいた。光が、その姿を少しずつ照らす。

——人、に見える。でも、どこかおかしい。


「...お...お化...け...?出たぁー!!!!!」

サナは反射的に叫び、その場で後ろに飛び退いた。

心臓が一気に跳ね上がる。視界がぐらりと揺れて、足元がふらつく。

「無理無理無理無理!!帰る!!帰るって!!」

半ば泣きそうな声で叫びながら、ミナの腕を引こうとする。

けれど——

「......サナ、待って」

ミナは、その場から動かなかった。

「え...?」

サナは思わず振り返る。

ミナの視線は、まっすぐ“それ”を見ていた。恐れている様子はない。

むしろ——観察しているような、そんな目。

「...人、かもしれない」

小さく、でもはっきりとした声。


そして現れたのは。

ボロボロに汚れた服を来ていて、髪がボサボサになっている、体も傷だらけの少女だった。

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