第18話 どこにいこう
「おでかけ、いきたい!」
ナナは元気よく言った。
私は正直、今日は家でのんびり過ごす気でいたけど...。まあいっか!
「私も賛成!それで、どこに行く?」
「決めてない!」
即答。ミナぁ...。
「決めてないんかーい。」
数十分後。
「よし、それじゃあ行こー!」
ミナが、玄関を開きながら。
「おー!」
ナナも、続く。
...にしてもなんか今日のミナ、テンション高くない...?まあ、ナナがいるとこうなるのも無理はないか...!
いつもの散歩道を、歩く。この風景に似合わない、アスファルトの地面を、道沿いに。
「みな、むこうまできょうそうしよ!」
「お、望むところだ〜!」
2人は、同時にこの道を走り出す。
この道。走っているあの2人。それを見ると、あの時を思い出すなぁ...。
ーーーーー
「ちょっとー!走ったら危ないよー!」
私が、注意する。
「大丈夫だって、サナも早く来いよー!」
タケルが、ノロマな私を見て言う。
「待ってよー!タケルー!」
必死で追いかける。
「やーい!こっちこっちー!」
それでも、煽られる。
ーーーーー
...懐かしいな...。
タケル。幼稚園児の頃から中学生の時まで、ずっと一緒だった親友だ。...でも彼はあそこに残って、私だけこの田舎に戻ってきた。
「おーいさなー!はやくー!」
ナナの、元気な声。まるで、あの頃のタケルのような...。
「待ってよ〜ナナ〜。」
ヘロヘロの足で、小走り。息が少し切れる。
...当時の私、なんであんなに体力があったのか不思議だ...。
「鬼が来たぞ〜逃げろ〜!」
...ミナ...!?ちょ、鬼って...。
「誰が鬼じゃミナー!待てーい!!」
私は、全力疾走でミナを追いかける。
...いや、私今でも全然走れるじゃん...!
「あはは、逃げるよ、ナナ!」
あの日のように、この道で追いかけっこ。...にしてもミナ...足速くない...!?
「あー疲れたぁぁぁぁ!!!」
ミナとナナの目の前で、激しく息を切らす。
「私も疲れた〜。久々に全力で走っちゃった〜。」
「おつかれさま...!」
両手で、私とミナの頭を撫でるナナ。...あぁ...癒しだ...!
私達は、お互い笑いあった。そして。
「ってここまで走ってきたの!?」
家から大体、3キロくらい離れていた。
「あはは、よく走ったね。」
「んもーミナのせいで疲れたじゃーん。」
そして、またのんびりと歩き出す。
「それで、結局どこ行く?」
私が聞く。
「んー、もう適当にブラブラ散歩でいいんじゃない?」
ミナが、そう答えた直後。ナナは、目を光らせた。
「あっち!あっちいってみたい!」
ナナが指をさす先にあったのは、私のバイト先の弁当屋だった。
...いやいやいや...気まずいってぇ...。




