第10話 にゅうがく
「あなたを歓迎します、ナナ。早速ですが今のあなたの学力を測定いたします。推定で小学1年生程度の学力と判断いたしました。小学1年生相当の小テストを印刷いたします。」
「...?うん...?」
ナナは、キョトンとしながらユウを見つめていた。
「こちらが小テストです。では、はじめ。」
ナナが集中する。私とミナが、その様子を見守る。
数分後。
「できた...。」
「解答を回収いたします。...採点中...37点。ナナの学力、苦手分野、得意分野を把握。明日以降のカリキュラムを作成中...」
「ナナお疲れ様〜。」
私はナナに声をかける。
「おつかれ...さま...?」
ナナは、また首を傾げた。
「カリキュラムの作成が完了しました。ナナ、これからはあなたにも講義を受けていただきます。」
「やった!ナナ、入学おめでとう!」
「...ありがとう?」
そうして返却されたテストを確認しようとした瞬間-
...ナナが、その場に倒れた。
「ナナ!?ナナ、どうしたの!?ナナ!!」
「サナ、大丈夫。多分充電が十分じゃなかっただけ。」
ミナはナナを抱き上げて充電器の中に入れた。
「一応スリープさせてっと...。」
「ミナ...そこ押すのに抵抗ないのすごいね...。」
「サナが過剰に嫌がり過ぎなんだよ、あくまでAndroidだよ?」
「まあ、そうかもしれないけど...。」
そして。私は改めて考える。ナナに何があったのか。
知能が小学生レベルに低下するまで損傷させられた頭部。あと3ヶ月しか持たないくらい、ボロボロにされた心。...本当にこの子、どんな目に遭って...。
「ねぇユウ、この子の過去を探る方法って無いの?」
「検索中...2点見つかりました。
・パソコンとケーブルを購入し、ナナの脳内とパソコンをケーブルで接続し、パソコン上で中身を見る方法。HAはAndroidであるため、記憶は全てデータとして処理されています。
・私とナナの内部ツールを通して、私にナナの記憶データを転送すること。私の頭は損傷していないため、ナナの記憶を正確に伝えることができます。また、今すぐ実践可能です。尚、私かナナ、もしくはその両方が破損するリスクが伴います。」




