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年の瀬と その2

以前のような毎週投稿が叶っていないですが。

おそらく、近々やってくる完結まで隔週投稿になると思うので、よろしくお願いします。

「にしても、だ。急だよな」

「忘年会……ですか?」


 忘年会の告知から、丸一日。

 スーパーのカゴに酒類の缶を入れつつ、柴山が呟いた。それを司が拾うと、


「あぁ。いつもならもう少し遅く、本当に年末にやるんだけどな? 今年は、まだクリスマスすら来てない……これ、部長の日本酒」


 話しながら渡された大瓶を、司は右腕で抱える。

 すると、「もう一本」と追加され、司の両腕は日本酒の大瓶で埋まった。


「年末に、なにかあるんでしょうか?」


 初めて持つ大瓶を落とさないよう、慎重に柴山の後をついて行く。


「さぁな。あの場で部長が言わないんだ、俺たちは関係無いんだろ……飲み物はこれくらいあればいいか。レジ行くぞ」



「平田、ただいま帰りました……」


 日本酒の大瓶二本、その他の酒類の缶とジュースのペットボトル、それとおつまみ用の乾きものが入った四つのレジ袋を、床に置く。

 司が痛む両手を(こす)っていると、足音が聞こえてきた。


「買い出し、おつかれさま。タロは?」

「車を置いてくるとのことです」

「そう。じゃあ、買ってきた物の片づけは私と彩でやるね……彩! 全部、裏の冷蔵庫まで運ぶから手伝って!」


 そう言って、天原がレジ袋に手を伸ばす。そして、四つ全ての中身を確認し、特に重い瓶と缶が入った二つを選んで手前へ引き寄せた。


「あ、それは特に重いんです。なので、僕が」


 司が、気持ちだけ軽い方の袋を渡そうとするが、天原は重い方の持ち手に手を通し、


「大丈夫。ほら、司くんは早くお昼取って。もう十五分も無いんだから」


 やんわりと、しかしハッキリと断られ。

 司は、行き場を失った手を下ろす。


「彩、残りの二つをお願い」

「はーい」


 奥へ行く天原とすれ違うように、黒石がやってきた。

 それとほぼ同時に、司の後ろでドアが開く。


「柴山、ただいま帰りましたー。新入り、買ってきたものは、どうした?」

「今、天原先輩と黒石先輩が冷蔵庫に片づけるために、持って行かれました」


 司が柴山に教えると。


「そうか。って、昼休み十五分切ってるじゃねーか! 早く食べるぞ、新入り」


 早足でデスクに向かう柴山。

 それを見て、司は深呼吸する。

(切り替えよう)

 両手で、軽く自分の頬を叩いて。

 昼休みを取るため、司も自分のデスクへ向かった。

次回、その3は5月15日(金)の16時10分に投稿予定です。

(なるべくしたくないですが)延期する場合は、またお知らせいたします。

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