第12話 転校生とソーマ
意識を失った俺はその翌日の朝に目を覚ました。
「ん? あのまま寝ちゃってたのか」
俺はダルそうにしながらも学校へ登校する準備をする。それから支度を終えた俺は学校へと登校した。
登校したときに気づいた。いつも以上に教室の中が賑やかだった。
「何かあったのか?」
着席した俺は、右隣の席に座っていた蒼に聞く。すると蒼は俺の問いに答えた。
「転校生が来るらしい。それがかなりの美少女らしくて騒ぎになってるの。あとは、三日後の魔力対戦もあるから、その影響じゃない?」
「転校生と魔力対戦か。てか、もう魔力対戦の時期なのか」
魔力対戦。それは参加資格を持つ異能術師が魔力増加薬ソーマを求めて戦いあう競技。魔力の増加は異能術師たちにとって重要なことで、多くの参加資格を持つ異能術師はこの競技に参加する。魔力増加薬ソーマを使うことで、D級の魔力量しかなかった人物がB級くらいの魔力量まで上がった話もある。だからこそ、多くの異能術師が優勝賞品となる魔力増加薬ソーマを狙っていた。
「魔力対戦の参加資格ってなんだったっけ?」
「お母さんが言ってたけど、異能大家の八大家から四人とその他から二人、合計六人が最大らしいよ?」
「そうなのか。できれば参加したいんだよな、今のままだと魔力量が足りてないし。俺の異能術の造化三神って魔力の消費が激しいし」
「それは同感かな。私の異能術の水操成術も魔力で水を作って、魔力でその水を操作するからものすごく魔力を消費するんだよね」
「それならお前も参加するつもりなのか?」
「うん。高槻家は八大家の一家だから参加資格はあるし、それに君たち清水家も八大家に一家だから参加できるでしょ?」
俺たちがそんな話しをしていると、教室に担任の三陸法土が入って来た。
「聞いたかもしれないが、このクラスに転校生が来る。分からないことがあったら助けてやってくれ。それじゃあ入室してくれ」
三陸法土がそう言うと、教室の扉が開き、外から一人の女子生徒が入ってきた。
教室では「美人」だの「かわいい」だの言っている人がいるが、俺は別のことに驚いていた。
「こんにちは。今日からお世話になる大竹天華と申します。よろしくお願いします」
その大竹天華と名乗る少女は、俺が中級試験を受けた後に助けた少女であり、その上八大家の一家、大竹家の出身だった。
「それじゃあ天華は、明夜の隣の空席に座ってくれ」
法土先生がそう言うと、天華はこちらに向かって歩き始めた。
「お久しぶりです。あの時はありがとうございました」
天華は俺にそう言うと、俺の左隣の空席に着席した。
一方でクラス中の生徒が俺と天華を見ていた。転校生と俺が仲良くしているのに驚いているようだった。
この日の授業は周りの視線で集中できずに終わった。学校が終わると、俺と蒼、そして天華は学校から少し離れた公園に来ていた。




