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第9話 召喚準備

「俺に召喚したい式神?」

「はい。私よりかは遥かに強く、絶対にあなたの力になってくれる方です」

「どんな奴なんだ?」


 俺がそう聞くと、橋姫は答えた。


「まず前提として、私たち地獄系の妖魔がいるのは黄泉比良坂の奥、黄泉の国です。その中でも九個の階層があり、それぞれにそこを支配する九体の妖魔が配置されています」

「それは知っている。九個の階層を強力な妖魔が支配している。その中で第八階層を支配しているのが創造を司っていた元女神、伊邪那美だろ?」

「はい。黄泉の国の各階層を支配するのは国家戦力を超えた世界戦力級以上の妖魔です。第八階層では伊邪那美様を第八階層の頂点とし、左腕と右腕、四天王がそれを補佐して黄泉の国の第八階層を支配しています。今回紹介したいのは、伊邪那美様の左腕、正真正銘最強の邪神の一柱、大禍津日神様です。黄泉の国第八階層で、あの大禍津日神様を間近で見て来た私だからこそ、その力が分かります。あの力は必ずあなたの仇討ちに必要となります」

「なるほど、それならそいつを式神にする。ちなみに、その大禍津日神っていうのはどうやったら呼べるんだ? まさか、黄泉の国第七階層まで自力で行けとか言わないよな?」

「いや、さすがにそこまではいいません。大禍津日神様をこちらの世界、現世に召喚する方法があります」

「召喚した大禍津日神と式神契約をする。それであってるよな? それならそのやり方とかを教えてくれ」

「分かりました。とりあえず必要な物だけ説明します。一つ目は召喚術の魔法陣を書くための生物の血、二つ目は魂の生贄、三つ目は黄泉の国との繋がりを持っている遺物、四つ目は現世と黄泉の国の二つの世界を一時的に繋ぐための魔力です」

「血と魂、それと遺物と魔力か。これって何かを殺さないとダメじゃないの? できれば人殺しとかはしたくないんだけど?」

「いえ、その辺りは大丈夫です。生贄の魂は私の魂の複製でなんとかします。それなら黄泉の国との繋がりもあるので、遺物としても機能します。魔力は魔石からの魔力で代用します」

「分かった。ちなみに血の方はどうするの?」

「血については妖魔の血や店にある儀式用の血をつかうことにしましょう」

「分かった。それじゃあ今から手分けして血を集めようか。橋姫は妖魔やモンスターを倒して魔石とやつらの血を集めてくれ。俺は異能系の店行って、儀式用の血を集めてくる」

「分かりました。それじゃあ私は保存用ダンジョンに向かい、血や魔石を集めてきますね」


 橋姫はそう言って俺の部屋を出て行った。それから俺も自分の部屋を出た。


 そして異能系の儀式につかう血液を売っていそうな店へ向かった。


 それから数十分。俺は五リットルの血液を持って自分の部屋に帰ってきていた。手分けして血液や魔石を集めていた橋姫は、すでに俺の部屋に帰って来ていた。


「魔石も血液も手に入ったんだな」

「はい。中級や下級のダンジョンに入り、C級やD級の魔石、それと血液を用意して来ました。これで召喚が始められます」


 それから俺は集めて来た血液を床に垂らしながら、召喚用の魔法陣を作成し始めた。

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