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神客万来!~月夜のデートは異世界で~  作者: うらひと
1章

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3話『セレナの願い』

禁 複製転載・AI学習

 (どう)(くつ)()られた一室。(あか)りはあるけれど、少し()(ぜま)だ。もう少し見回していたかったが、すぐさま『その話というのがですね』と続いたので(おれ)は背筋を正した。


「神様(たち)にも、様々な暮らしがあります。本当に、人が暮らすように、人のように困っていることもあります」

 ここまでで(すで)に、現実味がなく(こん)(わく)している(おれ)をよそに、セレナは続ける。

「――(ひろ)(あき)さん、貴方(あなた)()(だん)しているような形で結構です。神様(たち)の手助けをしていただけませんか?」

()(だん)の、ように?」

(ひろ)(あき)さんの暮らす国では、人々に()われて住み、人々に()()う神が、私の世界の比ではないほどにいらっしゃいます。中には、実際に人々に(まぎ)れて暮らす方も」

「……それは、何となく分かるけど」


 ――(せん)(ぱい)が、『大昔に無くなった女性を(まつ)っている』って言っていたし、妹さんも何か知っているらしい、と思ったことはあるな。

「形は様々ですし、大きな力を持っているわけではありません。気難しい方もいらっしゃいますが……()(だん)(ひろ)(あき)さんって、お客さんが来た時は真面目にやっていますし、(だい)(じょう)()ですよ」


 まるで『ゲームだから知らないはずの(おれ)のことを知っている』ように、(おれ)の目を見て(ほほ)()んでいた。言っていることを()()もうとしている間に、(おれ)の手にセレナの手が重なった。

(ひろ)(あき)さんが(がん)()るほど、その力を分けて(もら)えます。それが、この世界を救うことに(つな)がります」

「……お、おう」


 ()(れい)な手を見て、思わず顔が赤くなる。間近で見るセレナの服は、()うように(たたか)う『(おど)()』のもので、(はだ)()(れい)だ。それでいて、弓使いの手は(やさ)しいながらもしっかりと(つつ)()んでくる。

「――そろそろ、お客様がいらっしゃいます。私の(ひざ)(まくら)にして良いので、お休みになってください」

 そう言われると、なぜか本当に(ねむ)()が強くなってきた。

「よろしくお願いしますね。『貴方(あなた)を、信じています』」

 ようやく『ゲームの中のセリフ』が(つな)がったところで、(おれ)はまどろみの中へと(しず)んでいった。

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