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神客万来!~月夜のデートは異世界で~  作者: うらひと
1章

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2/11

2話『月女神セレナ』

禁 複製転載・AI学習

 (おれ)は、『ラグナロクディーヴァ』というゲームにずっとハマっている。その『()(がみ)』――月()(がみ)『セレナ』。その姿がパッケージに出ていたから『ヒロイン候補』である――と、(うわさ)されていた。

 しかし、実際には「主人公と共に(たたか)うヒロインに自らの()(がみ)の因子を(あた)え、消えてしまう」、世界を救うために自らを()(せい)にし、主人公とヒロインに運命を(たく)す存在だった。ただでさえ、主人公が選んだヒロイン以外は救われないというシナリオに、SNSは()()(きょう)(かん)のありさまで、ネタバレ防止や何やらで()めていたほどだ。

 特に、セレナは裏シナリオなどもなく、DLCダウンロードコンテンツもない。ただただ『救われない』運命にあっただけに、消えずに幸せに主人公と過ごす二次創作もファンによってたくさん書かれた。……あと、何がとは言わないけど大きかったり、(はだ)のよく見える()(しょう)のおかげで、うん。


「って、そうじゃなくて」

「は、はいっ?!」

「あ、いや……こっちの話」


 明らかに、目の前に居るのは『セレナ』だ。……ちょっと目のやりどころに困る。足が()かっているのは泉――セレナと出会うあの泉。やけに高画質だけどそれは(いっ)(たん)置いておく。そして、なぜか(おれ)の服装は店のエプロンのまま。

 (おれ)(じょう)(きょう)(ちゅう)()(はん)()で、信じて良いのかは分からない。だけど、これは『ラグナロクディーヴァ』の世界だ。泉から立ち上がった(おれ)を見て、セレナはニコニコしていた。


「地上は()(もの)が多いですから、地下に移りましょう」

「お、おう」


 (どう)(くつ)の入り口に近づくと、セレナに(ほのお)(せい)(れい)()()ってきた。くるくると回ると、セレナは『ええ、案内をお願いします』と(せい)(れい)に伝えた。

「お会いできて良かったです。世界の危機であるいま、私が(たよ)れるのは貴方(あなた)ですから」

 原作中は『あなた「方」』だった気がするが、二次創作では良くある事だし――


「――というのは本当ですが、あくまで理由の一つで。……ふふっ。実は、もう一つお願いしたいことがあるんです。貴方(あなた)の世界の神様が、『(ひろ)(あき)さんに解決できることがあるから、手伝って()しい』と(おっしゃ)ってまして」

 えっ、急に知らないセリフを言い出したんだが。混乱する(おれ)に『急な話ですみません』と()(づか)ってくれながらも、セレナはその『(たの)(ごと)』について話し始めた。

《主な登場人物》

白銀しろがね 宏明ひろあき

商店街の一角にある『白銀電器』の店主の息子。父親が居ない時に店番をしたり、時折修理に出かけることもある。ゲーム好きで、ゲーム『ラグナロクディーヴァ』のうち、『推し』は泉の女神『セレナ』。


セレナ

ゲーム『ラグナロクディーヴァ』の登場キャラクターだが、プレイアブルキャラ(操作可能キャラ)ではない。どういうわけか宏明の夢に現れ、好意を示している。どうやら、宏明に『頼み事』があるというが……。

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