1話『夢うつつ』
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白銀電器。近所に神社があって、その正面の商店街にならぶ電器屋。今どきは大型量販店やショッピングモールに押されてしまい、店番をしても暇な時間帯が多い。
一番活き活き出来るのは、家電の修理くらいだな。
とある日の昼休みの後も、帰路途中で寄ってきた高校時代の先輩が蛍光灯をいにきたくらいだった。
「じゃあ。宏明、いつも、ありがとね」
「うっす。ありがとうございましたー」
先輩を入り口で送り出して、静かな店内(と言ってもあの先輩も静かだが)に戻ってきた。
「はー……退屈だな」
電話番も兼ねているため、あまり寝るわけにもいかないが、親父もうたた寝をして電話を逃すことがあるので「お互い様」と割り切って、代わりに出ることも出られることもある。修理の見積もりとかだったら、そのまま非番になっている方が出て行くことが多いからだ。
「……ゲームだったら買われるけど、真っ昼間はこんなものだよなあ」
親父は修理に出かけていてしばらく出たまま。とはいえ、昼はどうしても眠くなる。
「ゲームの続きするか……? ああでも、ねみー……」
今日は本当に暖かくて、そのままカウンターでうたた寝を始めてしまった。
――……
――……さ、ん
――……宏明さん。
「宏明さん、こんなところで寝てちゃダメですよ」
「ん……」
うたた寝をしていたら、女の子の声に起こされた。『知り合いにそんな呼び方する奴いたか?』と思いながら、目を開けた。
「……⁈」
さっきまで、自宅の電器店で店番をしていたはず。でも目の前にあるのは、森と、月の姿を写す泉と――
「お疲れでしたか?」
大好きなゲームシリーズの、『必ず消えてしまう』女神のキャラクターがいた。




