序章「その三」
「え………いや……あの……」
あまりにも突然の事で何度も思考を停止することになってしまう。
するとその子は急に部屋を出て行った。
僅かに開いたドアから向こうの部屋の会話が漏れてきた。
「ちょっとお姉ちゃん、何で私の部屋に誰かいるのよ!」
「だって、急に決めたからまだあそこの準備が整ってなくて……」
「だったらお姉ちゃんのへやで一緒に寝ればいいでしょ!」
「分かったよ〜、ま、いっか」
開いたドアから先程の女の子、もう大体の事情は入っている、と美稲さんが入ってきた。
「ちょっと来て」
美稲さんから誘われる。あっちの部屋で話すってことか。
若干険悪な雰囲気の二人についていき、先程と同じ位置に腰掛けた。美稲さんの妹と思われし女の子は、俺の隣に座った。
「まず優太君にこの子紹介しないとだよね、この子は私の妹。名前は美稲、愛華」
話の流れに沿って今し方紹介された愛華ちゃんの方を見る。
「な、何よ、あっと……、宜しく」
少し照れながら、おれに手を差し出してきた。
その手を握り、交友を交わす。白く柔らかい女の子の肌は、まるで芸術品のようだ。
軽くその感触に浸りながら、自分を現実へ戻す。
「宜しく、愛華ちゃん」
優しく微笑みながら俺たち二人を眺める美稲さん。
何だか俺まで照れてきてしまった。
「仲良いからそのまま二人で寝ちゃいなよ〜」
冗談混じりで軽口を叩く美稲さん、当然流して本題に入る流れだが……。
「はぁぁ!? お姉ちゃん何言ってんの? こ、この人とね……ね……」
めちゃくちゃ赤面しながら返している愛華ちゃんを見ていると、何だか和む。
「ちょっと愛華〜、何本気になってんの〜?」
「だ、だってお姉ちゃんが……、お姉ちゃんがぁ……」
だんだんと涙目になり、しまいには泣き出してしまった。どう収束をつけようかと俺が悩むより早く、美稲さんが動いた。
「もう……、いい加減冗談を覚えなよ〜」
美稲さんが愛華ちゃんを優しく抱く。
愛華ちゃんも、抵抗する事なく身をまかせる。
「私は、お姉ちゃんだけのものだから……ひっく、お姉ちゃんも……ひっ、私のものになってよ……ひっく」
「よし、よし……」
優しく頭を撫でる美稲さん。その姿はまるで母と子のようだった。
どうもみなさんこんにちは。
あらすじは面倒だからと書く気はさらさらない。
鈴木マルです。
気が向いたら書いて……プロからのスカウトが来た事を妄想する。そして遊ぶ。
また書いて……プロからのスカウトが来た事を考えて、あ、ご意見待ってます。




