独白(その9)
セックスの最中に、やたらと話しかけてくる男がいるけど、あれ、いっぺんで冷めちゃう。
「どう?」とか、「いい?」とか。
他の人はどうか知らないけど、気持ちよかったら、私は自分から言うわ。
そう、自然に口から出てくるの。
でも、あれって何なんだろう。
相手への一瞬の励まし?
それとも、感謝の言葉?
いや、そもそも誰かに伝えようと思って言ってるのかしら。
……分からないわ。
行為の最中に問いかけられると、いつも思うの。
あなたはどうなの?って。
私にとっては、一緒に昇っていくのが最高のセックス。
だから、どうせ言うなら、
「いいよ」とか、
「最高だ」とか、
あなたがどう感じているのかを言ってほしいわ。
「どう?」って聞かれると、私、答える側になっちゃうでしょう?
たぶん、それが嫌なのね。
私はあなたを採点したいんじゃない。
一緒に気持ちよくなりたいの。
私の猥談仲間に、カナちゃんという子がいるの。
オープンで、とても自分に正直な子。
あ、私、「友人」とか「友だち」っていう言葉はあまり使わないの。
“飲みトモ”とか、“ラン(Run)トモ”とか、“猥談仲間”とか、“仕事の同僚”とか。
そうやって分類しちゃう。
まあ、その話はいいわね。
で、そのカナちゃんに聞いてみたの。
「あなたはどう思う?」って。
そしたらね、彼女の答えがアッパレだったわ。
こう言ったの。
「私? 聞かれたら何でも『最高』って言うよ」
「え? なんで?」
「だって、その方が男、頑張るじゃん」
なるほどね。
私は、気持ちいいから言葉が出る。
カナちゃんは、もっと気持ちよくなるために言葉を使う。
でも、どっちが正しいとか、そんな話じゃないのよね。
セックスなんて、お互い気持ちよければ、それでいいんだから。
でも、カナちゃんって、なんだか可愛いわ。
それに比べて、私って、本当に面倒臭い女かもね。
じゃあ、続きはまた今度。




