表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒一の恩返し  作者: かずや


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/17

質問

 初めて見たあの時の見た目に甘い香り

 あの日のまた来ると告げられたのは夢ではなかった


 以前と同じように対面で座り向き合っている

 あの時と違うのは宗馬に僅かながら余裕があったことだろう

 改めてよく観察すると肩まではいかない後ろ髪に揃えられた前髪、絹のような滑らかであろう綺麗な黒髪

 真正面から見る顔は全てが端正に整い美人であることを再確認できる

 しかし眼が気になった

 前は吸い込まれそうな瞳の引力に負けたが何かが引っ掛かる

 (見た事ある…?)

 どこかで見たような気がする眼と眼の形

 わからないまま疑問を投げかける

「黒一さんは」

「黒一で結構でございます」

「あーその黒一は恩があると言うけどいつの話かな?」

「もう数十年の事でございます」

 数十年…?言い方がアバウトすぎて絞れない

 宗馬の歳は四十代に入ったばかりなので言い方を考えると二、三十年前かもしれない

 記憶を辿っていると黒一は立ち上がりまた横に座り出した

「お気になさらず、今宵も癒して差し上げます」

 甘い香りが強くなる

 前回と同じだ

 身体の力が抜けて思考が止まる

 不思議と恐怖は無い、むしろ安心感幸福感に満たされていく

 宗馬はまた深い眠りに落ちていくのを感じていた


 (宗馬様、僅かな時の癒しをお受け取り下さいませ)

 沈む意識に聞こえる声が今日最後に聞いた言葉となった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ