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良い人
帰省した夜はご馳走と両親が迎えてくれた
上京したての頃は毎年帰ってはいたがここ数年は仕事に集中しすぎで間隔も空いており、久しぶりの再会に熱が入ったのだろう
歳の割によく呑む父に変わらぬ笑顔の母
二人にモヤも見えず宗馬は安心しきっていたところで
「で、宗馬は良い人見つからないのかい?」
あまり触れてほしく無い爆弾を落とされた
確かにもう四十代になり所帯を持っててもおかしくはない歳だが…過去お付き合いした経験もなくも無いが今は長年独り身である
「やっぱり気になるからね宗馬も私達もいい歳になっちゃったし」
実家は農家であり宗馬はその一人息子、どうしても気にはされてしまう
農家を継ぐとまではいかないとしても孫の顔ぐらいは見たい気持ちがあるだろう
「悪いな、出会いが無くてな…」
ふと黒一が過ぎるも彼女はあまりに違いすぎる存在だ
「まあ宗馬が真剣に仕事取り組めてるって事だからな!東京の良い会社で続けれて役職も上なんだろう?元気にもう少し多く帰ってきてくれれば良い」
酔いの回る父が豪快に笑い飛ばしながら本音を漏らしている
その日の夜は歳をとれど変わる事ない親子の団欒で夜更けまで飲み明かした




