0858・2月14日
現実での夕食も終わり、雑事やお風呂などを終わらせたら部屋へと戻る。
後は眠るだけの状態になったらログインし、物作りを始めるのじゃが……。
まずはユウヤの棍棒を作りつつ、童女にどのような物が良いか聞かねばな。
そう思いメッセージを送ると、何故か錬金部屋にやってきた。
「細かく指示しなきゃいけないなら、ここに居た方が手っ取り早そうだからね。
特に装飾品作りの場合は細かいし」
「まあ、言いたい事は分かるのじゃがの。
そんな細かい事を要求するのもどうかと思うぞ?
使うのが強浄木や浄命石を使う物ならば仕方ないのであろうがな」
妾は童女とそんな話しをしつつ作っていき、まずはユウヤに渡す武器が完成した。
耐久力が高い棍棒を求めておったからの、ならばコレが一番良い。
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<棍棒> 強浄木と浄命石の長棘棍棒 品質:10 レア度:7 耐久2080
強浄木に浄命石を被覆した長い棍棒。
全体に被覆してあるものの持ち手の部分は溝が付いていて滑りにくく、敵を殴りつける部分には棘が沢山付いていて威力を上げている。
シンプルなものの、そのシンプルさ故に耐久力が高い
攻撃力52 破壊力7 アンデッド特攻14 常時浄化11 生命浸透
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「うむ。やはりシンプルな物はそれだけ強みを持つのう。
唯の棘付き棍棒であるが故にシンプルで強いわ。
こういうのが結果として使い勝手が良かったりするものよ。
戦場で鉄の棒を振り回しておった者もおったしな」
「鉄の棒を振り回す者? そんな人が居たんだ」
「あの当時というか、戦国の世など何でもアリじゃからな。
敵を倒すという一点が大事なのであって、必ずしも槍であった訳ではない。
槍はリーチが長く有利だというだけであり、必ずしも槍でなければいかん訳ではないのだ。
それに<お貸し槍>は、あまり良い物ではないのじゃよ」
「おかしやり?」
「何を想像しとるか何となく分かるが、<お貸し槍>とは大名から雑兵に貸し出される槍の事よ。
雑な柄と数打ちの穂先しか付いておらん槍だ。
だから戦場で功をあげようとする者は、自分で良い得物を用意しておった」
「ああ、貸し出される物ね。お菓子で出来た槍かと思った」
「そんな物が戦場で使えるはずが無かろうが。
真っ先に殺されるわ、戦を舐めておるとしてな」
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<長柄> 強浄木と浄命石の矛 品質:10 レア度:7 耐久1990
強浄木で矛全体を作り、刃の部分に浄命石を被覆した矛。
矛の刃の後ろ側に敵を引っ掛ける為の鉤が付いているが、それ以外はシンプルな矛。
両手で扱う事を前提としている為、片手用に比べて柄が太く丈夫である。
アンデッド以外を相手にしても、十二分の活躍が出来るだろう
攻撃力52 破壊力1 アンデッド特攻14 常時浄化11 生命浸透
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妾は矛を作った後に薙刀作りを始めるが、そもそもラスティアの分を作っているので二度目なら迷う事も無い。
ささっと作って完成したら、ログインしておる者達にメッセージを流してプレイヤーマーケットに流した。
というかユウヤもオウカもログインしておるが、多分あやつら現実で会えんからゲーム内でデートしとるんじゃろ。
そう考えると現代の巫女はちょっと可哀想な状態か。
口には出さぬが、妾に対して腕を組んで胸を当てとるのも、そこが原因の一部でもあるからな。
「それで皆の武器は終わりよね?
だったらこれからお願いしたいんだけど……」
その後は童女の注文を受けたのじゃが、色々と細かく要求してきおって大変じゃった。
何と言っても数が多くて面倒というのがある。
どうもリナやリーダにマキの武器や盾の為、今の内にお金を稼いでおきたいようじゃな。
気持ちは分からんではない。
強浄木や浄命石で出来た武器や盾の値段は驚くほど高い。
今はまだ妾達しか持っておらぬが、いずれ必ずその金額での取引を皆がするようになる、そうなる前に売り出して儲けておきたいのじゃろう。
現に早速購入しておる者がおるらしいしの。
「いちいち面倒ねえ。
購入するのはいいけど、素材の出所を教えろってバカじゃないの。
教える訳ないし、ブラックリストに放り込むに決まってるでしょうが」
「まだ、そんな阿呆がおるのか。
相変わらずというかなんと言うか、頭が悪い者の行動は変わらんのう。
己だけが知っておる事を、タダで他人に教えると思うておるのかという話じゃ。
それに童女は掲示板に書いたんじゃろ?」
「場所は書いてないわ、敵のレベルが190だって言っただけよ。
それを読んでも嘘だと言うヤツも居るしね」
「まあ、おるであろうな」
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<鞭> 強浄木と浄命石の鎖鞭 品質:10 レア度:7 耐久1980
強浄木に浄命石を被覆した環を作り、それを繋げていって作られた鞭。
その威力は高く、拘束しているだけでアンデッドにダメージを与え続ける。
攻撃力も高く優秀だが、重いのだけが難点である。
革製の物と違って、しならないので注意
攻撃力51 破壊力1 アンデッド特攻14 常時浄化11 生命浸透
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鞭を作った妾は童女に売り、そしてその後も童女の求めに応じて様々に作った。
そして作り終えたらログアウト。
後は邪悪な思想の連中を始末していきながら、いつも通りに眠りについた。
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2001年 2月14日 水曜日 AM8:21
朝の雑事も終わったし、洗濯も終わったのでそろそろロ「ピンポーン」グインし、誰じゃ?
こんな朝から来る者なぞおらんはずじゃが、とりあえず珠の姿になって出れば分かるか。
「はいはい、今出るからちょっと待ってね。
……って現代の巫女かえ。
こんな朝早うにどうしたのか知らぬが、まず入るがよい」
「失礼します」
そう言って現代の巫女が入ってきたが、珠の部屋に行きたがったので連れて行く。
何かしらの思いがあって来たのであろうかな?
「ナミは分かってないけど、今日はバレンタイン。
キリスト教的な事はどうでもいいけど、チョコレートを渡しに来た」
「おお。
そういえば、そんな風習というか風俗があったんじゃったの。
頭の端にあるので珠の知識にもあるわ。
とはいえ妾は初めてじゃから、気づかんかった」
「家の者には気づかれてないけど、色々とナミに誤魔化してもらわないといけない日が来るかも」
「それは仕方あるまい。
沈女が大きな原因じゃと言うても、妾に原因が全く無いわけでもない故にな」
そんな話をしておるものの、現代の巫女はベッドを触ったり臭いを嗅いだりしておる。
まあ、己の愛する男子が恋しいと思えば、分からなくもない行動じゃの。
いや、それが分かる妾も色々とアレか?
………コレはあれじゃの? 考えん方がいいヤツじゃ。
考えると己までダメージを喰う恐れが高い。
余計な事は考えずに現代の巫女の好きにさせるのが一番か。
「…………タマはやっぱりまだ寝てる?」
「そうじゃの。
精神に傷を負ったのじゃ、そうそうに無理はさせられん。
それ以前に意識が回復せん以上、こちらから呼びかける事も難しい。
せっかく寝ている子を起こして、更なる傷を受けさせる訳にはいかん。
何があるか分からんからの」
「ん、それは確かにそう」
そう言いつつ現代の巫女は妾に抱き着いてきた。
気持ちは分かるが………まあ、代わりになるくらいは良いか。
これ以上は………!?
「……すー、はー、すー、はー………うん、これでいい。
これで、うむっ?! ……ん、ちゅ」
「…………椿、チョコレートありがとう」
「えっ!?」




