0790・屍人の森の新たな深層
昼も前になったので帰ってきたが、なかなかに濃い奴らを見たからか目が大変じゃったわ。
それなりの女に見える者とゴリラじゃからの、色々と言いたい事が腹の中に湧いてくるというのもある。
もちろん口に出したりなどはせんがな。
家に戻った妾達はソファーの部屋へと移動してマイルームへ。
そして皆を戻したらファルに呼び出す事を伝えてソファーの部屋へ。
ファルを呼び出したら昼食の手伝いに行かせ、妾はマイルームへと戻る。
別に何かを依頼された訳ではないものの、せっかくなので少々色々と作ってみる事に。
とはいえ、まずは精錬などを終わらせねばならぬ。
こちらが先であり、物作りは後じゃ後。
終わらせた段階でそれなりの時間であった為、妾はラスティアとキャスティに話してからソファーの部屋へ移動。
そして呼び出すのと同時にファルがやってきた。
「カンカン」
そのまま食堂へと行き、昼食を食べながら皆と話す。
午後から何をするかと考えていたら、珠の師から話しかけられた。
「<屍人の森>に行くのであれば、そろそろ深層の二層目に行くとよいじゃろう。そなたはクリムゾントータスを倒せるのだからして、二層目でも戦えるはずじゃ。ただし瘴気攻撃をしてくるから気を付けるようにの」
「ちょっと待て。浅層、中層、深層ときたら、次は中心部ではなかったのか? 妾の勘違いで、深層は複数に分かれておる?」
「ちょっと違うの。正しくは深層は広く回り込まねばならんようになっておる。中心に行くには深層をぐるっと回らねばならんのだが、そこが四層に分かれておるのだ。四層目の先が中心部となる」
「そういう事か……。また厄介な形になっておるようじゃな。仕方のない事なのであろうが」
「そうじゃの、深層とはそのようなものと考えればよい。まっこと厄介な場所じゃからして、慎重に進むがよい。でなければ仲間を消失させてしまう恐れがあるからの」
「流石にその危険がある場所で軽々しく行動したりなどせんよ。それはともかくとして、相当程度に厄介なのは分かったが、次は一気に敵が強くなったりとかするのか?」
「それはそなた自身で確かめるが最も良かろう。ただし瘴気攻撃だけは舐めぬ方が良い。【浄化魔法】が使えぬならば撤退するぐらいでちょうどよかろう。それぐらいで考えねば厳しい場所なのだ」
「なるほどのう。ならばフィーゴは置いていくか、ファルがおった方が安定するしの。それに瘴気攻撃をしてくるという事は、それを防ぐ素材が手に入りそうじゃ」
妾がそう言うと、珠の師は「ニヤリ」としながら口を開く。
「その通り。特に深層の二層目にはカーススケルトンが出てくる。こやつが落とす骨は瘴気攻撃に対する耐性を持つのだ。上手く使えば良い防具になるからの、しっかりと戦って得てくるとよい。ただし強いから気を付けるんじゃぞ」
「そのスケルトンが瘴気攻撃を?」
「そのスケルトン“も”が正しいの。ちなみに出てくるのはカーススケルトンにカースゾンビ、そしてグレイフラワーじゃ。特にグレイフラワーは瘴気ブレスを吐いてくるから気をつけよ。見えていないところから、いきなり吐いてくる事がある」
「それでも魔力反応などで見つけられるのでは?」
「もちろん可能なのだが、戦闘中に偶然奴らのテリトリーに入る事があるのだ。そして入ると瘴気ブレスを吐いてきおる。受けると結構マズいのでな、レベルが低いと特に注意せねばならん。ただし【浄化魔法】に弱いという特性は変わらんからの、そこを攻めれば倒すのは難しくない」
「つまり隠れておって厄介なだけという事か。ならばこっちから襲うくらいで、ちょうど良いな。先に殺しておけば安全を確保できよう。そちらの方が遥かに楽で安全じゃ。ついでに途中のアンデッドも潰していくか」
「そうしてくれると助かる。幾らでも湧いてくるとはいえ、減らしておくに越した事はないのでな」
そんな話と共に昼食は終わり、妾はソファーの部屋からマイルームに戻り3人を召喚する。
その後はログアウトして現実へと戻り、昼食の準備じゃ。
童女も手伝ったのですぐに終わり、食事をしたら後片付けと雑事を熟す。
終われば部屋に戻って再びログインじゃ。
そして午後からはフィーゴを連れて行かぬ事を言うておき、ファルに呼び出す事を伝えてソファーの部屋へ。
すると、なぜか童女達が居た。
「お主らどうしたのだ? 今日はゆっくり休むのであろう?」
「その予定だったんだけど、深層が四層もあるとか聞いてないし、気になって仕方がないじゃない? ねえ?」
「そうそう。昨日の疲れはあるけど、気になったら行くしかないよね。それにこっちはレベルが上がるし」
「ですね。昨日はスキルレベルが恐ろしいほど上がりましたけど、今日はレベル上げでいいと思います。それに深層が四層って、間違いなくレベル150に行くでしょう。その敵の経験値が貰えるなら行きますよ」
「それに素材も得てみないと分からない。良さ気なら何かを作ってもらうかも。ただしゾンビが何を落とすかは謎だけど」
「カーススケルトンは骨でしょうけど、カースゾンビは確かに謎だね? 腐肉とか落とされても困るんだけど、アンデッドは部位破壊をされると必要なんだっけ?」
「そうじゃの。最近は滅多にそのような事は起きんが、かつてはあったのう。今は盾役が多いので、部位破壊に至る攻撃を受けんからな。油断しておるわけではないが、確かに部位破壊を受ける可能性は考えておかんといかんか」
「それじゃ、そろそろ出発しましょうか。といっても近いから歩いていくだけなんだけど」
妾達は家を出ると、召喚して出発する。
屍人の森は徒歩ゼロ分の立地じゃからして簡単に行けるのだが、代わりに奥まで行くのは難しい場所じゃ。
それでも妾達は深層まで行った事があるので、進めておる方じゃがな。
浅層を浄化しながら進み、次は中層を掃除する。
それが終われば深層を掃除するのだが、やはり武器が良いからか敵が弱い。
明らかに苦労した敵と同じではないの。
武器が良すぎるのも良し悪しじゃわ。
ま、レベル上げじゃから早く倒せる方が良いのだが。
そのまま進んで行くも、もはやドラゴノイドゾンビでさえ弱い。
そもそもこやつレベルが100を超えとらんしのう。
珠の記憶で見ると強いのかとも思うたが、拍子抜けしたわ。
まあ、ならばどんどんと進むだけなのじゃがな。
―――――――――――――――
ここから先は屍人の森・深層二層目となります
種族レベルと職業レベルが低いので危険ですが、進みますか?
―――――――――――――――
おっと、レベルが低いと言われたのう。
ただしものすごく低いわけではなさそうじゃ。ならば問題などあるまいて。
レベル150台ですら問題なく倒せるのだからして、その程度の違いなど相手にもならん。
それでは張り切って行こうか。
先へと進むと、一段と濃い感じの瘴気を感じる場所であった。
とはいえ森の中である事に変わりはない。
妾は【セイントエリア】を使いながら浄化し、綺麗に浄化できた事を確認したら進む。
少しでも綺麗にしておいた方が良いからのう。
そして、そんな妾達に対して、早速のお出ましのようじゃ。
―――――――――――――――
<カーススケルトン> アンデッド Lv127
呪いまでをも取り込んだスケルトン。二腕しか持たないが、極めて危険な瘴気を利用した攻撃をしてくる。自分を中心にして炸裂するので、突然やられる事もあるため注意。手堅く戦うなら浄化魔法で戦おう。もしくは長柄の武器がお薦めだ
―――――――――――――――
自分を中心にするという事は、自爆みたいに使うという事か。
厄介な攻撃じゃのう。




