0716・運営さん達42
2000年 12月30日 土曜日
『アップデート内容とは関わりが無いので伝えておりませんでしたが、今伝えても宜しいですか?』
「急にどうしたんだセントラル。今は大型アップデートの不具合が出ていないかの確認中だから構わないぞ。今のところは不具合も出ていないみたいだしな。問題があるなら早めに対処したい」
『問題ではありませんが、プレイヤー<コトブキ>がカップルリングを取得した事により、現在の各種好感度の影響で、使い魔である【色欲】の悪魔と【純潔】の天使の百合フラグが立ちました』
「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」
「「「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」」」
「「「イェァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」」」
「………一部の奴らが猛烈に滾っているようだが、まあ分からんではない。というより、なんで彼の周りでは、こう……あり得ない方向へと行くんだろうな? もちろん用意はされている事ではある。冗談で」
「ええ、本当に冗談で用意されていただけなんですよね。だいたい【色欲】を使い魔にする確率も、実際にはそこまで高くない筈なんですよ。アレって最初の一人じゃないといけませんし」
「その後に【純潔】の天使と争って勝利しなければいけないのよ。それも極めて難しいうえに、カップルリングを取得して恋人との姿を【色欲】と【純潔】に見せなければいけないわ。そして内部ポイントが一定以上に溜まると……」
「百合ップルの完成ってわけ? 誰か知らないけど、よくもまあ、こんな手の込んだ事をするよね。冗談として用意したっていうのも頷けるけど、こうなるとどうなるの?」
「天使と悪魔の対立構造が大きく崩れるんだよ。本来なら天使を仲間にしているプレイヤーと、悪魔を仲間にしているプレイヤーで争いがあるんだけど……。それが大幅に弱まる」
「今はまだ弱まらないが、後で非常に大きく弱まるんだよ。何といっても大天使と大悪魔のカップルフラグが立つからな。大天使と大悪魔に関しては他にも立てる方法はあるんだが、既に【色欲】と【純潔】でフラグが立ってしまっているから意味が無い」
「ついでに彼の下から【色欲】と【純潔】が去っていく確率は、これで完全にゼロになりましたけどね」
「そうなの?」
「【色欲】と【純潔】が恋人同士になると、プレイヤーの下から離れなくなるのよ。何故なら大天使と大悪魔はマイルームを見張れないから。一応大天使は天使の星を、大悪魔は悪魔の星の全てを見張ってるわ」
「だから彼女達はそういう関係にもならなかった訳だが、マイルームという監視されない場所が出来た。いわば彼女達のプライベートルームだな。そうなると事情が変わってくる」
「ああ、百合ックスをしてても見られないし咎められないって事ね。それで沼に嵌まるってわけか。そのうえ、そのプライベートルームを持ち続けるにはプレイヤー、というか彼の下に居るのが一番となる」
「その通り。だから彼の下を去る確率はゼロとなる訳だ。いつ彼女達が恋人になるかは知らないけど、そう時間は掛からないと思うよ? 彼よりも五條家のお嬢さんの方がグイグイ行ってるから、カップルポイントは早く溜まると思う」
「しっかし、まさか最難関であり冗談で作られた【色欲】と【純潔】の百合ルートに行くとは……。彼は本当に何をやらかすか分からないな。とはいえ【嫉妬】の悪魔も既にアレだし……」
「あっちは完全に恋人フラグが立ってますからねえ……。幾ら昨今は同性愛に肝要だといっても、こうもあっさり確率の低いルートに行きますかね? むしろ知ってて狙ったと言われた方がしっくり来ますよ」
「言いたい事は分かるが、こういうのは往々にして狙ってないから達成するんだよ。不思議なくらいに狙うと失敗する」
「ゲームあるあるですね。欲が無いのがいいのか、それとも知らないのがいいのか、不思議と天然がいい結果を出すんですよ。やっぱり養殖は駄目なんでしょう」
「養殖って……」
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2001年 1月7日 日曜日
『第五回のイベント中ですが、プレイヤー<コトブキ>のマイルームにて【色欲】の悪魔と【純潔】の天使のキスが確認されました。その後は部屋に移動したので、まぐわっていると思われます』
「そういえば、このゲームって12歳以上なのにいいんですか? 完全にヤっちゃってますよね? 見れませんけど」
「見るのは問題というか、正しく完全に表現される事はないぞ? シナリオはきちんとあるが、それは彼女達の口から語られる程度でしかない。当たり前だが、だいぶ中身をボカしたヤツが語られるだけで終わる。12歳以上のゲームで無茶は出来んさ」
「ああ、成る程。見えないとはいえ【色欲】の悪魔と【純潔】の天使は今ごろ百合ックス中ってわけね。完全に百合ップルになった訳だけど、彼はその事実をいつ知るのかしら?」
『幾つかパターンとして決まっていますが、一つは一定のところまでゲームが攻略されると自動的に自分達から公表します。具体的には星が一つになるところまで進んだぐらいでしょうか。これは大天使と大悪魔のカップルフラグが立っているので、それの公表と共にという形です』
「ああ、それなら分かるし、一番自然な形の気がするわね。それで他は?」
『後は他の天使か悪魔にバラされる、あるいは他のNPCにバラされる、もしくは現場を目撃するなどがあります』
「いや現場の目撃って……。12歳以上だから駄目でしょうが」
「現場と言ってもアレだぞ? 確か高校生ぐらいが家でヤってて家族にバレる感じだ。ほら、ドタバタしながら急いで服を着る感じだったはず。そういう風に修正させたからな」
『はい。かつては全裸の状態を目撃などという事になっていましたが、幾ら低確率だとしても駄目だとなり、ブランケットやシーツで隠した姿に変わっています』
「出てくるの【色欲】の悪魔と【純潔】の天使でしょ? そっちの方がエロいと思うのは気のせいですかね?」
「それでも裸のまま見つかるよりマシだろ。一応プレイヤーにヤってましたっていうのが伝わらないと駄目だしな。そうなると、その辺りが限度になるんだよ。伝わらなかったら意味が無いし」
「それは確かにそうですね。それにしても高校生が実家でヤってて見つかるって……またピンポイントに抉ってくる形なのは何故なんです?」
「抉られるって事は、そういう思い出があるって事なんだが……墓穴を掘ってないか?」
「………」
「実家に連れ込んでヤってた貧乏人はともかくとして、イベントとしては一番見たいのはソレですね」
「高校生の頃にホテルを何度も使うお金があるわけないだろ。ついでにそういう所に入るのは何故か見られてたりするしさ。彼女の門限は早かったから日中に行くとバレるんだ。だから仕方ないんだよ」
「必死の早口で反論されてもって気はするけど、まあ、それ以上は言わない事にする。その子とはとっくに終わってるんだろうしね」
「………」
「気持ちは分かるが、思い出して凹むな。それよりも後はバレる形だけだ。それはいつになるか分からんからな。楽しみにしておけ」
「「「「「はーい」」」」」
『第五回のイベントがそろそろ終わりそうですが、その前に【色欲】の悪魔と【純潔】の天使のまぐわいが終わったようです』
「その報告は別に要らないんだがな……?」
「何を言ってるんですか! 今はそれ以上に大事な事はありませんよ!!」
「「「「「そーだ! そーだ!」」」」」
「お前らなー。そろそろイベントが終わるんだから、しっかり仕事しろ!」
『【色欲】の悪魔と【純潔】の天使が部屋を出て自由行動を開始。それと共に内部の恋人フラグが完全にオンになりました』




