表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
716/753

0716・運営さん達42




 2000年 12月30日 土曜日



 『アップデート内容とは関わりが無いので伝えておりませんでしたが、今伝えても宜しいですか?』


 「急にどうしたんだセントラル。今は大型アップデートの不具合が出ていないかの確認中だから構わないぞ。今のところは不具合も出ていないみたいだしな。問題があるなら早めに対処したい」


 『問題ではありませんが、プレイヤー<コトブキ>がカップルリングを取得した事により、現在の各種好感度の影響で、使い魔である【色欲】の悪魔と【純潔】の天使の百合フラグが立ちました』


 「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」


 「「「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」」」


 「「「イェァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」」」


 「………一部の奴らが猛烈にたぎっているようだが、まあ分からんではない。というより、なんで彼の周りでは、こう……あり得ない方向へと行くんだろうな? もちろん用意はされている事ではある。冗談で」


 「ええ、本当に冗談で用意されていただけなんですよね。だいたい【色欲】を使い魔にする確率も、実際にはそこまで高くない筈なんですよ。アレって最初の一人じゃないといけませんし」


 「その後に【純潔】の天使と争って勝利しなければいけないのよ。それも極めて難しいうえに、カップルリングを取得して恋人との姿を【色欲】と【純潔】に見せなければいけないわ。そして内部ポイントが一定以上に溜まると……」


 「百合ップルの完成ってわけ? 誰か知らないけど、よくもまあ、こんな手の込んだ事をするよね。冗談として用意したっていうのも頷けるけど、こうなるとどうなるの?」


 「天使と悪魔の対立構造が大きく崩れるんだよ。本来なら天使を仲間にしているプレイヤーと、悪魔を仲間にしているプレイヤーで争いがあるんだけど……。それが大幅に弱まる」


 「今はまだ弱まらないが、後で非常に大きく弱まるんだよ。何といっても大天使と大悪魔のカップルフラグが立つからな。大天使と大悪魔に関しては他にも立てる方法はあるんだが、既に【色欲】と【純潔】でフラグが立ってしまっているから意味が無い」


 「ついでに彼の下から【色欲】と【純潔】が去っていく確率は、これで完全にゼロになりましたけどね」


 「そうなの?」


 「【色欲】と【純潔】が恋人同士になると、プレイヤーの下から離れなくなるのよ。何故なら大天使と大悪魔はマイルームを見張れないから。一応大天使は天使の星を、大悪魔は悪魔の星の全てを見張ってるわ」


 「だから彼女達はそういう関係にもならなかった訳だが、マイルームという監視されない場所が出来た。いわば彼女達のプライベートルームだな。そうなると事情が変わってくる」


 「ああ、百合ックスをしてても見られないし咎められないって事ね。それで沼に嵌まるってわけか。そのうえ、そのプライベートルームを持ち続けるにはプレイヤー、というか彼の下に居るのが一番となる」


 「その通り。だから彼の下を去る確率はゼロとなる訳だ。いつ彼女達が恋人になるかは知らないけど、そう時間は掛からないと思うよ? 彼よりも五條家のお嬢さんの方がグイグイ行ってるから、カップルポイントは早く溜まると思う」


 「しっかし、まさか最難関であり冗談で作られた【色欲】と【純潔】の百合ルートに行くとは……。彼は本当に何をやらかすか分からないな。とはいえ【嫉妬】の悪魔も既にアレだし……」


 「あっちは完全に恋人フラグが立ってますからねえ……。幾ら昨今は同性愛に肝要だといっても、こうもあっさり確率の低いルートに行きますかね? むしろ知ってて狙ったと言われた方がしっくり来ますよ」


 「言いたい事は分かるが、こういうのは往々にして狙ってないから達成するんだよ。不思議なくらいに狙うと失敗する」


 「ゲームあるあるですね。欲が無いのがいいのか、それとも知らないのがいいのか、不思議と天然がいい結果を出すんですよ。やっぱり養殖は駄目なんでしょう」


 「養殖って……」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2001年 1月7日 日曜日



 『第五回のイベント中ですが、プレイヤー<コトブキ>のマイルームにて【色欲】の悪魔と【純潔】の天使のキスが確認されました。その後は部屋に移動したので、まぐわっていると思われます』


 「そういえば、このゲームって12歳以上なのにいいんですか? 完全にヤっちゃってますよね? 見れませんけど」


 「見るのは問題というか、正しく完全に表現される事はないぞ? シナリオはきちんとあるが、それは彼女達の口から語られる程度でしかない。当たり前だが、だいぶ中身をボカしたヤツが語られるだけで終わる。12歳以上のゲームで無茶は出来んさ」


 「ああ、成る程。見えないとはいえ【色欲】の悪魔と【純潔】の天使は今ごろ百合ックス中ってわけね。完全に百合ップルになった訳だけど、彼はその事実をいつ知るのかしら?」


 『幾つかパターンとして決まっていますが、一つは一定のところまでゲームが攻略されると自動的に自分達から公表します。具体的には星が一つになるところまで進んだぐらいでしょうか。これは大天使と大悪魔のカップルフラグが立っているので、それの公表と共にという形です』


 「ああ、それなら分かるし、一番自然な形の気がするわね。それで他は?」


 『後は他の天使か悪魔にバラされる、あるいは他のNPCにバラされる、もしくは現場を目撃するなどがあります』


 「いや現場の目撃って……。12歳以上だから駄目でしょうが」


 「現場と言ってもアレだぞ? 確か高校生ぐらいが家でヤってて家族にバレる感じだ。ほら、ドタバタしながら急いで服を着る感じだったはず。そういう風に修正させたからな」


 『はい。かつては全裸の状態を目撃などという事になっていましたが、幾ら低確率だとしても駄目だとなり、ブランケットやシーツで隠した姿に変わっています』


 「出てくるの【色欲】の悪魔と【純潔】の天使でしょ? そっちの方がエロいと思うのは気のせいですかね?」


 「それでも裸のまま見つかるよりマシだろ。一応プレイヤーにヤってましたっていうのが伝わらないと駄目だしな。そうなると、その辺りが限度になるんだよ。伝わらなかったら意味が無いし」


 「それは確かにそうですね。それにしても高校生が実家でヤってて見つかるって……またピンポイントに抉ってくる形なのは何故なんです?」


 「抉られるって事は、そういう思い出があるって事なんだが……墓穴を掘ってないか?」


 「………」


 「実家に連れ込んでヤってた貧乏人はともかくとして、イベントとしては一番見たいのはソレですね」


 「高校生の頃にホテルを何度も使うお金があるわけないだろ。ついでにそういう所に入るのは何故か見られてたりするしさ。彼女の門限は早かったから日中に行くとバレるんだ。だから仕方ないんだよ」


 「必死の早口で反論されてもって気はするけど、まあ、それ以上は言わない事にする。その子とはとっくに終わってるんだろうしね」


 「………」


 「気持ちは分かるが、思い出して凹むな。それよりも後はバレる形だけだ。それはいつになるか分からんからな。楽しみにしておけ」


 「「「「「はーい」」」」」


 『第五回のイベントがそろそろ終わりそうですが、その前に【色欲】の悪魔と【純潔】の天使のまぐわいが終わったようです』


 「その報告は別に要らないんだがな……?」


 「何を言ってるんですか! 今はそれ以上に大事な事はありませんよ!!」


 「「「「「そーだ! そーだ!」」」」」


 「お前らなー。そろそろイベントが終わるんだから、しっかり仕事しろ!」


 『【色欲】の悪魔と【純潔】の天使が部屋を出て自由行動を開始。それと共に内部の恋人フラグが完全にオンになりました』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ