0715・色欲の悪魔と純潔の天使
―――――――――――――――
種族レベルが上がりました
メイン職業:ネクロマンサー・中級のレベルが上がりました
召喚モンスター:セナのレベルが上がりました
召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました
召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました
召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました
召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました
召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました
召喚モンスター:セスのレベルが上がりました
召喚モンスター:エストのレベルが上がりました
―――――――――――――――
まあ、レベルが上がるのも納得ではある。
だってあそこまでレベルが高い相手を倒したんだから当然だ。
とはいえパワーレベリングっぽい何かになりそうで、ちょっと嫌ではあるんだよね。
何かスカスカになりそうだし。
それはともかくとして、手に入ったのは<深紅亀の甲羅>だった。
甲羅一つしか手に入らなかったけど、代わりにその一個がバカデカい。
ビックリするほど大きいけど、クリムゾントータス自体が大きいから当然だとも言えるかな?
これで【耐暑(大)】が作れるのはラスティアやキャスティが言っていたから知っている。
一個で十分アクセサリーは作れるけど……。
皆の顔を見回すと、とてもやる気に満ちているので、もはや僕達は後戻りする気にもならなくなっていた。
だってここまで来たら一緒だし、それに<毒を喰らわば皿まで>って言うからね。
僕は再び<稲妻の太刀>に持ち替え、新たに近くに居るクリムゾントータスに狙いを定めて走り出す。
盗んだバイクは無いけれど、代わりに欲望を詰め込んで走っているのは間違い無い。
それに栄光に向かって走ってもいないし列車でもないけれど、敵をブチ殺すという欲だけで加速する。
もちろん僕だけじゃなく、仲間達も全員ね。
「【稲妻】!!}
今度は当たっても痺れなかったけど、気合いの入っている僕達には関係が無い。
ブレスを吐く為に空気を吸い込んだら、首元にドースが三重突撃をして無理矢理にキャンセルさせ、セスは【スタンボール】で気絶を狙う。
そうやって戦っているとセスの【スタンボール】が効き、再びクリムゾントータスは気絶して地面に頭が落ちた。
「…………クヒッ♪」
もはや僕もおかしなテンションになっていたのだろう、変な声が口から漏れたが誰も気にしない。
皆を見渡して頷き、僕は再び重結晶の太刀に持ち替えて離れる。
<俊足>を使って離れたら、深く呼吸を行い集中力を一点に集めていく。
行うべき事は一つだけであり、そして一刀で終わらせる。
タタタタタタタタタ! ダンッ!
「シャァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」
正にこの一刀だけに全力を傾ける、ある意味で渾身の一撃。
相手が気絶なりをしていないと出来ない事ではあるけれど、それでも本当の意味での全力を〝敵〟に対して使える事など滅多に無い。
だからこそ自分が本当に全力を出せているのかが分かる。
体を上手く使えているか、集中はしっかり出来ているか。
茫洋と全体を見るのではなく、この場合は<一意専心>と言っていい集中が必要だ。
で、結果としては一回目と同じく上手くいき、現在クリムゾントータスの首から大量の血が噴出している。
僕はすぐに離れたけど、皆は斬られた方の首を見ているようだ。
それらが消えると、再びのレベルアップラッシュとなった。
―――――――――――――――
種族レベルが上がりました
メイン職業:ネクロマンサー・中級のレベルが上がりました
召喚モンスター:セナのレベルが上がりました
召喚モンスター:ドースのレベルが上がりました
召喚モンスター:フォグのレベルが上がりました
召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました
召喚モンスター:フィーゴのレベルが上がりました
召喚モンスター:シグマのレベルが上がりました
召喚モンスター:セスのレベルが上がりました
召喚モンスター:エストのレベルが上がりました
―――――――――――――――
相手はレベル168なんだから当たり前だけど、それにしてもポンポンとレベルが上がるなぁ。
今日はこのままクリムゾントータスを倒して素材集めをした方が良いかな?
でもレベル差が出来すぎるのも問題か、せめて皆も含めて戦おう。
特にラスティアとキャスティは五月蝿いかもしれないし。
っと、今度は<深紅亀の甲羅>と<深紅亀の皮>が手に入ったよ。
どっちも大きいなー、本当。
僕は皆に一度帰る事を言い、Z○Pする階段を使ってさっさとマイルームへと戻った。
皆を訓練場に置き、僕は錬金部屋へ。
<深紅亀の甲羅>を用いてネックレスを作製。
終わったら、それを鑑定してみる。
―――――――――――――――
<装飾品> 深紅亀の甲羅のネックレス 品質:10 レア度:8 耐久720
深紅亀ことクリムゾントータスの堅牢な甲羅を使って作られたネックレス。ネックレスとしては多少重いものの、金で出来た物と変わらない程度でしかない。強烈な火属性を持つクリムゾントータスの甲羅は、装備者に暑さへの強い耐性を与える
耐暑(大)
―――――――――――――――
よしよし。
二人が言っていた通りに【耐暑(大)】が付いたね。
これなら問題ないだろうから、あと二つ作製して二人に着けさせよう。
ついでにフィーゴとファルは交代させるかな?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
コンコン!
僕はネックレスを二つ作った後、とりあえずラスティアの部屋をノックする。
多分居ると思うんだけど、もしかしたら居ないかな?
ドタドタドタドタドタ! ガタン!! ドタッ!!
………何やってるんだろう? そんなに慌てる事なんてあったかな?
ガチャッ!
「ど、どうしたのよ、コトブキ! なんだか妙に早かったわね!?」
「あれ? ラスティアの部屋にキャスティも居たの?」
「え、ええ! 居ますけど気にしないで下さい! それより何かあるから来たのですよね!? 用件をどうぞ!!」
「………うん、まあ、ツッコミは入れないから、これ着けて後で訓練場へ来てよ。ゆっくり待ってるから」
「わ、分かったわ! 出来るだけ急ぐわね! じゃあ!!」
バタンッ!!!
………ラスティアはブランケットで体を隠してただけだし、キャスティはシーツを纏って体を隠してただけだった。
あれってさ、どう考えても下は全裸だよね? 二人とも。
っていうか、このゲーム成人用じゃなかった筈なんだけど……NPCは関係ないのかな?
訓練場に行きながら考えてみるも、冗談でもなんでもなく【色欲】と【純潔】が〝そういう関係〟になるってどうなんだろう?
このゲームは何処まで考えて作られてるんだろうか疑問がある。
「ドウシタ? ナニカアッタ?」
「ああいや、何でもないよ。ラスティアとキャスティを呼んできただけ」
「アア……ナカデヤッテタ? アノフタリハ、コトブキガネムッテルアイダ、ダイタイアンナカンジ」
「ああ、うん。前からああで、しかも皆は知ってたと?」
「「「「「「「「「「(コクコク)」」」」」」」」」」
全員が頷いているって事は、知らなかったのは僕だけか。
まあ、別に知りたくもなかったんだけどね。
そこら辺はNPCだし、好きにしてくれて良いんだけど。
それにしても、あれが【色欲】の悪魔と【純潔】の天使とはね。
相反する筈の二人が、そういう関係になるとは……。
いったいこれからどうなるのやら。
僕としては二人の仲が良いならそれでいいし、そこに口を挟む気は一切無いんだけど……。
ギクシャクするのだけは嫌だなぁ。
二人とも強いし知識があるんで、優秀な仲間なんだよ。
別に堂々と付き合えばいいと思うんだけどね?
やっぱり悪魔と天使で色々とあるんだろうか?
そんな事を考えていたらラスティアとキャスティがやってきたみたいだ。
ここは適当に誤魔化さず、しっかり話しておいた方がいいね。
今後の事もあるし。
こういうのは拗れると面倒臭い事になる可能性が高い。
何で<稲妻の太刀>が持って帰れてんの? という質問がありましたが、587話において
「ここからは死亡しても<嵐の管槍>と<稲妻の太刀>を無くす事はなく、持って帰る事が可能です」と説明が出てきます。
分かり難かったかもしれませんが、これはイベントから持ち帰れるという意味です。
伝わりにくかったのであれば、申し訳ございません。




