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0705・赤魔鉄と新素材




 これから【耐暑】付きの装備を作るんだけど、まずは魔鉄作りから始めよう。

 これ自体は既に知っている事だし、特に問題となる工程は無い。

 更に言えば道具が良くなっているので、簡単に高品質が作り出せる。


 僕はどんどんと魔鉄を作り出していき、それが終わったら次は火精石の品質を上げる作業に入る。

 とはいえ流石に補助具を使うのは勿体ないので地味に品質を上げていく。


 そもそも【偏質融合】は習得して間も無い【錬金術】なので、これから熟練度を上げていかなきゃいかないものでもある。

 なので、なるべく補助具を使わない方が熟練度も上がりやすい筈だ。


 品質10++の火精石が出来たので、これと品質10++の魔鉄を組み合わせてマニカを作る。


 僕が作れる最高の素材で作った場合にどうなるのか。

 そこを確認しておかないと、その後でしか品質を決められないんだよ。


 品質10++で作製しても【耐暑(中)】なら、無理して品質10++を作る意味も無いし。

 だからこそ最高の素材で一つ作っておく必要がある。



 ―――――――――――――――


 <腕防具> 赤魔鉄のマニカ 品質:10++ レア度:4 耐久780


 腕に嵌める簡易的な防具。簡単に着脱可能ではあるが、防御力は十分にある。手首から肘辺りまでしかカバーされないが、他の防具を併用するならば特に問題は無いだろう。赤魔鉄である為、暑さに強くなるのが特徴

 防御力19(闘気強化時24) 魔法防御力19(闘気強化時24) 耐暑(中)


 ―――――――――――――――



 あっちゃあ……品質10++でも【耐暑(中)】かぁ。

 こりゃ駄目だね、品質は10にしておこう。そうでないと素材を損するだけだ。

 しかも上げにくいのは品質10以降だから、10までなら割と上がりやすい。


 ならば無理して品質10++にしなくてもいいね。

 それをしたところで大して得もしないだろうし、むしろ大量に廃棄する素材が出て損するだけだ。

 という事で、ラスティアとキャスティのは品質10で作ろう。



 「コトブキ……それは、マニカ? そういえばマニアックな装備をしてたのを忘れてた」


 「マニアックって失礼だね。簡単に作れてそれなりに防御力のある良い防具だよ? かつてはローマ兵の手足を守った由緒正しい防具だし、その前は剣闘士の手足も守ってた。とはいえ、どっちが恐いかは知らないけども」


 「どっち?」


 「剣闘士が使っていた理由は、猛獣に食い千切られない為。そしてローマ兵が使っていた理由はダキア人との戦いから。ダキア人はファルクスという長い剣を持っていて、切れ味が鋭かったと言われてる。それで多くのローマ兵が手足を切り落とされて、大きな被害を被ったんだ」


 「その対策として、剣闘士が使ってたマニカを採用した?」


 「そういう事。その御蔭で手足を切り落とされる兵士は激減したらしいね。何でもダキア人は草むらに隠れて強襲していたらしい。そこからファルクスという長い剣で、足を切って戦えないようにしていた。不意打ちだと余計に避けるのは難しいと思うよ」


 「成る程」


 「足の方、つまり脛当ての名前はグレアウェというんだけど、そっちも含めてダキア戦争以降ローマ兵の正式装備になったんだった筈。それまで手足をむき出しにして戦ってたらしいし、今じゃ考えられない事をするよね」


 「手足がむき出しって危険すぎ」


 「本当に僕もそう思うよ。っていうかあり得ないし」


 「分かる」



 ―――――――――――――――


 <腕防具> 赤魔鉄のマニカ 品質:10 レア度:4 耐久720


 腕に嵌める簡易的な防具。簡単に着脱可能ではあるが、防御力は十分にある。手首から肘辺りまでしかカバーされないが、他の防具を併用するならば特に問題は無いだろう。赤魔鉄である為、暑さに強くなるのが特徴

 防御力17(闘気強化時22) 魔法防御力16(闘気強化時21) 耐暑(中)


 ―――――――――――――――



 「やっぱり性能が違うなぁ……。片腕の分はコレで完成したんだけど、もう片方はやっぱり変えるべきだよねえ? 多分だけど、二つ同じ効果のを着けても意味は無いだろうし」


 「それは検証されてる。結果としては効果が無いから、同じ効果の物は着けても仕方がない。効果が大きい方のものだけ発揮される」


 「予想通りか。となると左手は青魔鉄か緑魔鉄なんだけど、緑は無理だから青かな? どうせ防寒具を着るから意味無いけど、急に何かあった時には役に立ちそう。水精石は余ってるから問題ないし」


 「【耐寒(中)】? ……無いよりはマシだけど、あんまり意味があるかは分からない。とはいえ、とっさの時には確かに役に立ちそう。必ず防寒具を着ていける訳じゃないし」


 「それに何より、今着けているマニカよりはマシなんだよね。防御力も耐久力も」



 ―――――――――――――――


 <腕防具> 青魔鉄のマニカ 品質:10 レア度:4 耐久720


 腕に嵌める簡易的な防具。簡単に着脱可能ではあるが、防御力は十分にある。手首から肘辺りまでしかカバーされないが、他の防具を併用するならば特に問題は無いだろう。青魔鉄である為、寒さに強くなるのが特徴

 防御力17(闘気強化時22) 魔法防御力16(闘気強化時21) 耐寒(中)


 ―――――――――――――――



 「これで明日の為の用意は完了。次は手に入ったものの中で、ちょっと気になる物があったんだよね。コレなんだけど」



 ―――――――――――――――


 <素材> 火精の果実 品質:7 レア度:5


 火の精霊が好むとされる物質。果実という名前が付いているが果実ではなく、溶岩の中の成分が冷えて固まったもの。どう活かすかは生産者次第だが、シンプルな扱いの方が上手くいく


 ―――――――――――――――



 「溶岩の中の成分? ……特定の物質が冷えて固まってるなら、これで作る事は可能?」


 「マニカを? どうだろう。これそんなに大きくないのと、そこまでの数を採れてないんだよねえ。品質10は無理だし……腕輪が限度かな? とりあえず作ってみるよ」


 「溶岩地帯で出てきた物なら、何かしらの理由はあると思う。ここの運営は無意味な物を出したりはしない」



 ―――――――――――――――


 <装飾品> 火精の果実の腕輪 品質:7 レア度:5 耐久490


 腕に嵌める装飾品。大した防御力は無いし、防御力を期待するものではない。ただし火精の果実を使用している為、高い火属性耐性を持つ

 火属性耐性(中)


 ―――――――――――――――



 「おおっと、これはちょっと厄介な物が出来たなぁ。思っているよりも優秀だし、火属性はアンデッドにとって厄介なんだよね。そういう意味では良い物なんだけど、明日も集めた方がいいかな?」


 「これが出てくるという事は、それだけ火属性攻撃が多いという事。指環ぐらいでも十分かもしれない」


 「確かにそうかも」



 ―――――――――――――――


 <装飾品> 火精の果実の指環 品質:7 レア度:5 耐久260


 指に嵌める装飾品。大した防御力は無いし、防御力を期待するものではない。ただし火精の果実を使用している為、高い火属性耐性を持つ

 火属性耐性(中)


 ―――――――――――――――



 「これは仲間達が先だな。フィーゴ以外は装備できるだろうから、他の皆の装備だね。ちょっと向こうに行って量産するよ。サイズを合わせなきゃいけないし」


 「私も行く」



 二人で素材を持って訓練場に行き、一人に一つずつ指環を渡していく。

 ドースは足環を作りながら足に着け、シグマは指に嵌められる大きさで作製。

 無理矢理だろうと何だろうと、着けて認識されて効果が出れば問題なし。


 トモエの所の支配モンスターや、アマロさんの所の召喚モンスターも居るので混雑してるし、中には邪魔をしてくる者も居る。

 っていうか、ギンだけど。



 「ニャニャ!」


 「ペシペシ叩かないでくれる? 指環の形が変わるからさ。いびつになったらどうすんの?」


 「猫は言っても聞かない。言うだけ無駄」


 「ニャーーーッ!!」



 ターゲットを僕からイルに変えたらしいけど、イルが嬉しそうなところを見るにワザとだね。

 まあ、助かったから今の内に作ってしまおう。


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