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0704・臭いに関してとマイルームの許可




 マイルームに戻ったら、僕達は自分の個室に戻る。

 僕は一応自分のにおいを確認してみるものの、無臭でありくさいとは思わなかった。


 とはいえアレなので、一応防具を外して服を脱ぎ【クリーン】を使っておく。

 そもそもラスティアやキャスティみたいに汗を掻いたりしないんだよね。プレイヤーって。


 どんどんと渇水度が上がっていくだけで、暑いから汗を掻くって事は無いんだよ。

 それっぽい感じの物は出るんだけどね。それは汗を掻いている感を出す為のものだから、演出で出ているだけだ。


 そういう意味ではラスティアやキャスティの汗も実際にはそういうものなんだろう。リアルに見せる演出の一種。


 っと、下らない事を考えてないで、ソファーの部屋へと行こうか。

 とりあえず訓練場に行き、ファルに話してこよう。


 僕は訓練場に行きファルに呼び出す事を伝えたら、ソファーの部屋に移動してファルを召喚。夕食作りの手伝いを頼んだ。

 そしてソファーに座ると、訝し気にイルから聞かれた。



 「ラスティアとキャスティが居ないけど、何かあった?」


 「特に何も無いよ? 今日は45階の馬を倒して46階まで行ったけど、事前情報の通りに溶岩地帯だったのと、そこで採掘してたから汗塗れになったんだ。で、二人は川で水浴びをするってさ」


 「そういうこと。なら居ないのも納得。でも、汗を大量に掻くぐらいに暑い?」


 「遠くとはいえ溶岩が見えてるからね? 暑くない訳がないよ。そんな場所だから【耐暑】付きの装備が要るという事で意見は一致した。で、採掘してたら火精石が出たから、それで【耐暑(中)】の装備は作れるよ」


 「寒さの次は暑さだけど、まさか【耐暑】付きの装備が要る程とは……。前の砂漠でもそこまでじゃなかったって事は、当然だけどダンジョンって深く潜るほど大変になってるみたいね。溶岩の次の暑い地形はどうなってるのかしら?」


 「灼熱の暑さなんじゃないかな? それこそ【耐暑】装備が当たり前っていう領域。まさにそんな感じの場所なんだと思うよ。火山の中とかそんな所じゃないかな」


 「それでも【耐暑】装備があればどうにかなるだろうが、まずは装備を得るのが先だね。それに私達も採掘に参加する羽目になりそうだ」


 「めんどーだから買えばいいよー。集めてきたのがそこに居るしー」


 「いや僕らのは品質を上げて作るから残らないんじゃないかな? 火精石が掘れると言っても最高で品質5だったから、そこまで良い物じゃないんだよ。溶岩から遠かったからかもしれないけど、品質10まで上げるには結構消費すると思う」


 「流石に品質が低いと効果が落ちそうだから仕方ないかな。品質が高いなら、わざわざ上げる必要は無いと思うけど、流石に5じゃ厳しいね。しかも良い物で5だし」


 「んー………」



 アルゼルはどうしても暑いまま行きたくないらしい。

 気持ちは分かるけど、僕達も他のメンバーの為に足止めを喰うのも困るしね。

 面倒な所にはそもそも誰だって行きたくないよ。


 ファルが呼びに来るまで召喚せず、ファルが来てから二人を召喚する前にマイルームに聞きに行くと、既に水浴びは終わっていたので戻って召喚した。

 濡れた体は【クリーン】で綺麗にしたらしい。


 そんな話を食堂でしていたら、師匠が呆れていた。



 「布で拭けば良かろうに、わざわざ【クリーン】で水分を飛ばすとはの。まあ、ついでに綺麗になるから悪いとは言わんが、何をやっておるのかという気にはなるの」


 「まあ、水浴びをしながらも【クリーン】は使ってもらってたから、最後の締めにもお願いしただけなんだけどね。コトブキの召喚モンスターには【浄化魔法】を使えるのは多いし」


 「ついでに一緒に水浴びをしていましたけどね。私はフォグに、ラスティアはエストにしてもらっていました。魚が近寄ってきていましたが、こんな小さな魚でしたよ」


 「うーん……もしかしたら鮎だったのかな? あそこは川だから、そもそも淡水の魚しか来ないし。同じ大きさだと山女とかの可能性もあるね。鯉はもっと大きいし、鱒も大きいから違うし」


 「まあ、どんな魚でも良いんじゃない? 別に噛み付かれたりしなかったのなら、放っておけばいいわよ」


 「それより私達も水浴びって出来るのかな? 私は【浄化魔法】を持ってるけど、持っていない人達って……臭い?」


 「どう……なのかな? 私達の場合はアバターだし、稀人という形だから汚れとかって浮き出てくるの?」


 「どうなんでしょう? 自分がくさいという感じはしませんが、自分のにおいは分からないと言いますからね。単に気付かないだけかもしれません」


 「そもそも根本的な話となるが、妾がくさい者を家に置いておく訳が無かろう。つまりその時点で問題ないという事じゃ。それに汚いと思ったら綺麗にする事ぐらいはせよ」


 「流石に汚くなったら綺麗にするけど、本人が気付かない部分はどうにもならないからね。私も水浴びをしたいところだが、生憎と川が無いので無理かな」


 「【色欲】と【純潔】の所に行けばいいんじゃないのー? 私はいつでも行けるようになってるけどー……【慈悲】は無理?」


 「もしかして【暴食】は彼の所にお邪魔してるって事かい? まあ、暴走されるよりはマシって事なんだろうけど………私も許可してくれると助かるよ」



 許可してくれると助かるって言いながら、目は「許可しろ」と言ってるんだけどね?

 まあ、別に構わないと言えば構わないんだけど、その場合はトモエを許可する必要がある。


 とはいえ許可したくない訳でも、許可できない訳でもないからいいんだけどね。

 そう思いながらチラッとイルを見ると頷いているので、特に問題は無いらしい。



 「トモエから許可しておかないといけないから、そこから許可しておくよ。もしかしたら勝手にトモエのモンスターが入ってくるかもしれないけど、それはそれで放っておくか」


 「ウチの子達は勝手に………行くかもしれないわね? 特にギンが勝手に行きそうだけど、猫ってそんなもんだし諦めてちょうだい」


 「それよりトモエのモンスターは、コトブキの所の訓練場に行かせればいい。前に聞いたら、普通に<瞬足>とか<瞬撃>とか使ってた」


 「あー、何か前にそんな事を言ってたわね。なら行かせて習得させた方が良いかな? 【身体強化】って消費が激しいし」


 「あのー……私もお願いしたいのですが……」


 「もう全部纏めてコトブキの所へ突っ込めば良かろう。誰かが学習すれば、他の者に教えたりはするからの。それが他の者のモンスターにも伝わる事は悪い事では無い」


 「分かりました」



 という事でアマロさんにも許可を出す事になり、何故かし崩しにナツにも許可を出す事に。

 まあ、アマロさんを許可しておいてナツに許可を出さないのはおかしいと言えなくもない。


 その後は皆が相互に許可を出し合ったけど、僕は女性陣のマイルームに行く気は無いよ。

 そんな恐ろしい事をする気は無いし、イルの所にも行く気は無いんだよね。本人が嫌がるだろうから。


 そんなこんなで食事が終わってもダラダラしてたけど、流石にリアルの食事の事を考えてマイルームに戻りログアウト。現実へと戻った。


 その後は早めに雑事や料理の用意を終わらせ、両親が帰宅したら料理を作り始める。

 作り終わったら食事をし、終わったら後片付けの後でゆっくりと待つ。


 今日は早めのお風呂だったので上がり、部屋へと戻ったら寝る以外の全てを終わらせてからログイン。

 ここからは【耐暑】の装備品作りだ。


 赤魔鉄で出来る事は分かってるけど、どうやって【耐暑(大)】を作るんだろう?

 そっちは分かってないんだよね。


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