ゾンビパニック
ゾンビパニックが始まって、一日が経った。俺達は、家庭科室で話し合いをしていた。
「やっぱり武器はバットと、包丁くらいかな。」
そう言ったのは、生徒会長の青山友哉
「けど、松明程度なら作れるぞ。」
そしてヤンキーぽい男が、猪狩翔
「でも、食料はない。」
金髪ヘアーの女性、荒木琴音
そして隅っこで縮こまった、名前の分からない少女。
そして俺と、中尾。この6人で生活している。食料はあと六日持つ。
「今日もこれだけ…?」
ご飯はお味噌汁とご飯。ガスはまだ生きているから温かいものを食べられている。
「中尾、俺の分、食うか?」
「え?でも康誠の分が…」
「俺はいいよ。お腹空いてないし。」
「ありがとう!」
それで俺は、空腹を紛らわそうと周りを散歩しに行った。夜は静かだが寒く、息が白くなっていた。そして奴らの時間でもある。奴らは光と音に引かれる。
「何やってるんですか?」
窓辺に座ってベースを持っていた琴音さんがいた。
「アタシの生きがいはこいつだった。音楽がすべてだった。けどここじゃあ音を出したら終わり。ただ見るだけしかできない。バンドマンってなんだろな。」
その笑顔は、悲しそうだった。
「もしも、この騒ぎが終わったらたくさん聞かせてください。琴音さんの音楽を。」
「そうだね。絶対にアタシの音楽を聴かせてあげるよ。忘れられないくらいに。」
そんなことを俺たちは話した。
翌日のことだった。
「俺とこのメガネが探索してる時によ、こんなもん見つけたんだよ。」
その手のなかにあったのは鍵、おじさんキーホルダー付きの車の鍵だ。
「メガネ呼びはひどじゃないか。あとこれは、校長先生の…かな?」
「まじ?ならこれで遠くに行けるんじゃねえか?」
「まずここから出ることを考えないと。」
俺たちは黙り込んだ。
その時話していたら机のうえに紙が置かれた。『音の出るものを置いてその間に逃げる』と書かれた、それを出したのはあの少女だった。
「これ君が?」
少女は首を、コクッコクッと動かして相槌をした。
音の出るものを使うというのはいい提案―――
俺の脳裏に『バックアップ』が流れた。音を流しても奴らは人の声や足音にしか反応しない。それで俺達は下で食われる。その記憶が流れた。
「奴らは、人の音しかだめだ…」
「……」
また俺達は黙り込んだ。
「アタシが囮になるよ。」
どーてした!?




