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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第2章 王立学院

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155.そしてパーティー

 筒がなく春休みに入り、いよいよパーティー当日になった。

 朝から屋敷はピリピリして…いなかった。


 相変わらず朝からリクを走らせて白玉、イナリ、コハクを撫で回しリクに包まれてまったりした。

 部屋に戻るとルキとロキを起こして朝食を食べに行った。


 夕飯はパーティーだからそこで美味い飯を食べる。なので、朝ごはんはそこそこ、昼飯は少な目にお願いしてある。

 朝ごはんは和定食。もう定番だ。


 ご飯、鯵の干物、目玉焼き、味噌汁。旨し…落ち着くなぁ。今日の夜は大変だからタウロスが気を遣ってくれたんだろう。

 膝の上でロイスがもぐもぐしている。まだ卵かけご飯とか、食べやすいものが中心だ。


「おいちっ?」

 小さな子供用スプーンをあげて振り返る。

「それは良かった」

 おでこに貼り付いた髪の毛を除ける。また前を向いて黙々と食べている。可愛いな、子供は癒しだ。


 食べ終わると居間でのんびりする。

 子供たちは新しいおもちゃに夢中だ。木で作ったパズルだ。木の枠の中に色々な形の木を嵌めて完成させる。

 知育おもちゃだ。


 無心で遊んでいる。1人1種類。それを黙々とやるルイス、カロアの横から邪魔をするカルア。ロイスは…打ちつけてるな。すでに別の遊び方だ。


 で、横から邪魔をされたカロアがカルアを押して、カルアが倒れて泣き出す。アマランがそばにやって倒れたカルアの背中を撫でた。起こさない所がアマランだな。


 見てくれてる人がいる、それは子供たちに取って安心になる。でも安易に手を貸さない。

 カルアは自分でアマランに掴まって起き上がった。


 俺はルキとロキに挟まれてまったりしていた。どうやら双子が落ち着かない。久しぶりのパーティーだからな。

 ハンナお義母様からも

「ふう、まだ2人に婚約の申し込みがたくさん…困ったわ」

 と言っていた。


 セイからも十分注意しろと言われている俺たちだ。

「特にカスミ。その年で個人で叙爵。俺の息子である事は公じゃないが、子爵位であってもカミール商会に勤めている。しかもダンジョンの発見者でお金も入る。超優良物件だ。対外的には婚約者がいないし、加えてその見た目。婚約者がいる奴らもあわよくばとカスミを狙っている」


 辟易するな…

「俺にはすでに最愛が2人もいるのにな…」

「ルキとロキも危険だ。未だに衰えないその人気はパーティーに出ない事で帰って上昇している。シュプール商会も順調だからな…」


 2人は目を泳がせた。相変わらずの人気は頷けるな。

「まあな…こんなにきれいで素直だから仕方ないが。誰にも渡さんぞ!」

「まぁ狙われてるのは私もだがな…」

 とセイは苦笑した。


 なので、ダンスの際に俺たちがそれぞれ踊ることにした。最初は王族。次に叙爵される俺と公爵家。つぎが侯爵家以上で、最期がごちゃ混ぜだ。


 そこで、最初にセイと踊り次にルキがセイと、ロキと俺が踊る。その次は相手を変えて踊って終わりだ。

 そのまま4人で庭に出て認識阻害をかけて隠蔽しながら逃げると。


 その後はただ食う。

 ダンスの前に俺はセイや王族と同じテーブルに付いているからな。

 そして俺の護衛としてカゲツが付く。


 そうそう、カゲツと言えば…この間の学院長室でのやり取りを思い出した。




「カゲツはあれからカスミ君のことばかり話をする。ご飯がとでも美味しくてってな」

「そうですね、カスミ無しでは生きていけないって。婚約するか?」

「「それはない!」」

 俺のカゲツの声が重なった。


「カスミ君、しかし兄上もカスミ君の能力を買っている。2人の子供も助けられたんだからな。だから…婚約者を当てがわれる可能性が高い」

 マジで…?セイを見る。


「叔父上、その事については母上から現王に話をして貰います。母上にも話がありまして…」

 ぐりんとセイを見た。聞いてないぞ?セイは頷くと

「大丈夫だ、カスミ」

 頭を撫でられた。


 その後、お父様とお母様から話があって…まぁ意中の人がいると伝えたようだ。ボカしながらも、ほぼ真実にいき当たるように。さすがだ。

 安堵した。婚約も何も既に結婚してるからな。



 とそんなことがあったのだ。


 ヒルガが

「お昼ご飯は軽食ですので、こちらにお持ちします」

 と言って出て行き、ワゴンを押して戻って来た。


 とうもろこしの天ぷらを塩だれで味を付けたライスバーガーだ。少し前に作った新作だ。さらに海鮮かき揚げライスバーガーも作った。やはり塩だれだ。

 小さめのバーガーを一つずつ摘んで俺は終わりだ。食後に紅茶。香り高い紅茶は美味い。


「食欲ない」「お腹空かない」

 そう言いながらも4つのバーガーを完食した双子。相変わらずどこに入ったんだよ?不思議だ。

 パーティーの準備はゆっくりでいい。急がないからな。


 なので食後は庭で子供たちと遊んだ。ようやくぬくんできたから昼間はそれなりに暖かい。

 子供たちはほっぺを赤くしながら

「リクー待ってー」

「「イナイ…早い」」

「コハク…まちゅの」


 辿々しく話しながらはしゃいでいた。まだまだ冬毛だからみんなもさもさのふかふかだ。


 遊び終わってリクにもたれてお昼寝だ。外は流石に寒いから居間にリクが子供たちを運んで丸まった。ふかふかのリクに包まれて子供たちは昼寝だ。


 さて、そろそろか。

「ルキ、ロキ、セイ、支度をするからな。セイが終わったら2人だぞ」

 声を掛けて俺の部屋にセイと向かう。服はここだからな。


 濃紺のピンストライプの上着はセイに良く似合う。ライトグレーの立ち襟のシャツに青いネクタイ。まぁ美形は何を着ても美形だ。

 髪の毛は片側をサファイアのピン(カスミ作new)で留めて、見える方の耳にもピアスだ。


 うん、麗しい…俺よ、よくやった。シルバーの手袋には宝石のかけらを散らばした。


 鏡に映った自身を見て、セイは驚いていた。

「私か?なんか男前が上がったような」

「元から天元突破してんだろ?今更だ」

 全く無自覚イケメンが!


 セイが部屋に戻ると次はルキとロキを呼ぶ。

(俺の部屋に…)

 2人はそわそわと部屋に入る。


 着ている服を脱がして順番に着せて行く。濃紺のウインドウペンチェック。似合う、濃い色も似合い過ぎる!

 マジか…俺の双子はやっぱり最強だ。


 立ち襟に水色のネクタイ。こちらはタータンチェックだ。

 髪の毛は片側を編み込んでアメジストピンで留める。見えてる耳にはシンプルなポストピアス。ブルーとパースだ。そう、俺の色。ドヤッ


 お互いに見合ってから

「カスミの色…いい」「カスミがいる…」

 フラワーホールにスズランとカスミ草をモチーフにした水晶で作ったピンバッチ。

 これはセイと俺と双子でお揃いだ。


 俺も着替えるか。

 濃紺にピンストライプのスーツ、ライトグレーの立ち襟にグレーのクラバット。そして髪の毛はポンパドールだ。留め付けるのは水色と淡い紫のリボン。左耳にはアメジストとサファイアの連なったピアス。

 まだ体も大きくない俺にはこんな装いが意外に似合う。


 その俺を見て双子が

「ダメ…」「人に見せちゃダメ」

 と言った。そんなにおかしいか?首を傾げると

「「可愛過ぎる!」」

 抱きつかれた。


「おでこに見えてる」「耳が可愛い…」

 …双子こそヤバ可愛いぞ?

「お前たちだってすぐに攫われるレベルのきれいさだぞ?自覚ないのか??」

「「カスミも!」」


 セイが俺たちを見て

「色々とな…似合いすぎだ」

「セイルさんも」「凄くいい」

 俺たちはかなり遅めに出ればいいが、とは言っても双子と俺は同じ馬車に乗らない。


 トーカとリグにクリスは既に出た。

 やがて呼びに来たヒルガが俺たちを見て絶句した。

「いやはや…またかなりの完成度ですな…。充分にお気をつけて下さいませ」

 激励された。


 同じタイミングで屋敷を出る俺たち。

 公爵家の馬車の前にはカゲツが正装で立っていた。凄え目立つ上にやたらとカッコよかった。


 白いカッチリした襟に紋章をつけた服。袖には3本線。隊長は5本、副隊長4本、副隊長のすぐ下に付く隊員が3本で一般の隊員は2本、新人は1本だ。


「セイル兄様、素晴らしい装いです。カスミ、なんと可愛らしい…」

 おい、可愛いはいらんぞ!

「これはまた目立つな…」

 俺のかっこうは地味な筈。


「あーカスミは無自覚だから」

「そのようだ、これは守り甲斐がある」

 深く考えちゃ負けだな。

 カゲツのエスコートで馬車に乗り込み、出発した。




後少しで一旦完結とします…


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