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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第2章 王立学院

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152.パジャマパーティー

 夕食はキムチ鍋だった。

 大豆がある、にがりもある。いつ作るの?

 今でしょ!


 って事で豆腐だ。

 にがりと豆乳で作る豆腐。あっちでも何度か試みたが、固まらないんだ。にがりは入れすぎると本当に苦いからな。

 で、材料があるんでもうクリスに作らせた。


 豆腐とニラっぽい野菜のニレを入れてオークのバラ肉を入れる。キムチは白菜と唐辛子とかニンニクとかで漬けておいたから、それを使う。

 そして、味噌。隠し味だ。まろやかになるので美味い。

 ぐつぐつ煮えてきたら、豆腐を入れる。

 火が通った頃に肉をドンッ


 ドンッは本当にドンッだ。とにかく物量が凄い。

 で、大鍋で作ったそれらを小鍋に移す。じゃ無いとほんとカオスだからな。


 子供たちはキムチなしの味噌味スープに豆腐だ。豆類は栄養もあるし、体にいい。

 大人はご飯もある。最後は雑炊で〆るが、俺以外は本当に良く食うからな…多分、白ごはんも何杯もおかわりするんだろう。


「いい匂い」「ごくりっ…」

「ヤベッ絶対美味い」「ぐぅ…きゅるる」

 疲れ切って帰って来たセイのお腹が盛大に鳴った。


「さぁ、食べよう!」

 セイがフォークで肉を食べる。

「おっはふっ…美味い!」

「美味っバクバク」「堪んねー」

「美味ひい…」「…」


 カロアの口にふーふーしてから豆腐を入れる。

「おいちっ…」

 たどたどしく話す。にこっと笑う。可愛い。冷ましながら食べさせて、俺も食べる。


 カロアが満腹になって船を漕ぎ始めるとロキが俺の腕を引く。

 チラチラと鍋と俺を見る。あーそうか。


 スプーンで豆腐を掬うとふーふーしてから

「ほら…」

 あーんぱくりっと食べる。

「美味しい…」


 逆からルキも俺を袖を引く。ルキもだな。

「あーんして…ふーふー」

 あーんぱくりっとふふっと笑う。

「美味しい…」

 俺は2人の笑顔でご馳走様だ。


 具が無くなったら、ヒルガとタウロスにクリスたちが皿を下げて雑炊だ。カラスの卵を使う。


 程なくして出て来たそれは、艶々として美味しそうだった。ごくりっ…

 スプーンですくって口に入れる。ん…もぐもぐ、美味い!マジで美味い。


 雑炊までおかわりは無理だから、子供たちに少しずつ食べさせて俺は終わりだ。

 そして相変わらず良く食うな。感心して周りを見ていた俺だ。


「ふう…絶品だな…」「美味かった」

「いつもながら感心する」

「いつも美味しい」「幸せ」

 それは良かった。


 食堂を出ると居間に向かう。

 もちろん、食後のコーヒーだ。子供たちは先に風呂に入れて寝かせるかな。

 コーヒーを飲み終わると子供たちを風呂に入れる。クリスとトーカが手伝ってさっぱりした子供たちに着ぐるみを着せる。


 ふふっ可愛いぞ!我が子ながらなんと可愛いことだ。作った甲斐がある。クリスとトーカもしばし見惚れていた。そりゃな、あの双子の血が入ってるからな!



 カスミの儚げな容姿も引き継いでいるのだが、全く自覚はないのだった。



 子供たちを抱いて居間に戻ると

「「!!」」「「…」」

「「可愛い…」」


 だろだろ?うちの子は最強なんだ。ルキとロキが素早く俺の手からロイスとカルアを持つと撫で回した。

「きゃっきゃ」

「くしゅぐった…」


 クリスとトーカが抱いていたルイスとカロアはセイが抱き上げて撫で回していた。

「きゃはっ」「きゃっきゃっ」

 子供たちは何やら遊んでもらってると思って大はしゃぎだ。

 そのうち疲れて眠った子供たちは先に寝室に寝かせる。イナリとコハク、白玉が寄り添って寝た。


 居間に戻ると

「風呂の後はパジャマパーティーだぞ!」

 大人の分も作ったと言えば微妙な顔をされた。

「強制だからな!」

 で、相も変わらず双子の風呂の世話をしてお湯につかる。ぷはぁ、気持ちいい。


「あの服、可愛すぎる」「売れる…」

「売れるか?動物だぞ!」

「可愛い」「お母様が喜ぶ」

「リヴ兄様に相談してな」

 こくんと頷いて両側から抱きしめられた。相変わらず可愛らしい反応だ。


 風呂から上がると髪と体を魔法で乾かして、ルキとロキに服を着せる。俺も着たぞ?

 前脚の肉球を見て俺を見て耳を見て…真っ赤になって抱きしめられた。

「可愛い…」「凄くいい」

「みんなのも見に行こうぜ!」


 居間に入ると静かだった。

 熊のアマランとウルグはなんていうか、やたらと似合っていた。身体が大きいからな。

 で、セイの狼もなんていうかな、カッコよかった。


「リーダー」「先輩」

「「似合う!」」

「セイも凄え似合うな!」

 恥ずかしそうに俯いている。そして、トーカ、クリス、リグも可愛らしかった。


 耳っていいよな?しっぽもポイント高いぞ。

 セイの後ろに回り込んでしっぽを撫でていたら

「カ、カスミ…それはちょっと」

 ん?別に尻を撫でて無いぞ?顔を赤くされてもな。

 その後は本当に一杯だけ果実酒を飲んで解散した。


 俺はというと、子供たちが寝ている俺たちの寝室ではなく俺の部屋にルキとロキに連れて行かれた。

「可愛い」

「しっぽ…」

 双子のナニかを刺激したらしい。明日は学院なんだがな…。



 翌朝、重いな…両側から抱き付かれている。あの後…子供たちのいるベッドに移動して寝た。

 着ぐるみを着た子供たちはとても可愛い。ロイスを腕に抱いて寝たんだがな、目が覚めたら子供たちは足元と頭の上にいて、双子に抱きしめられていた。


 しばらく着ぐるみは子供たちだけにしようと思った。寝ているルキとロキのキツネがめちゃくちゃ可愛いくて、つい体に触れてしまった。

 あ…恥ずかしそうに頬を染めて俺を見たロキがあんまり可愛くて。

 なんだかちょっとその気になって、頑張ってしまった。


 一応、股からお尻にかけては開くようにボタンを付けたのが良くなかった。キツネ耳付きのまま、しっぽも付いている状態で仲良く出来る。

 やっぱりしばらく封印だな。


 しがみ付く双子にキスをして抜け出すと、リクを走らせに向かった。いや…着ぐるみ、衝撃的だったな。

 俺に全くいやらしい意図が無かったのが救いだ。分かってて作ったら色々とアウトだろ。


 リクのふかふかの背中を撫でたら包み込んでくれる。

「ふふっどうだ?俺のうさぎは」

(…変に可愛いな)

「変って言うなよ…」


(ふん!)

 リクの背中から尻まで念入りに撫でると

(ウザイ)

 押し除けられた。


 さて、着替えるか。

 部屋で着替えてから寝室に向かうと双子がむにゃむにゃしていた。ほんと寝起き悪いな。

「ほら、起きろ」

 甘えて抱き付く双子を起こして着替えさせ、子供たちはもうそのまま抱き上げて食堂に向かった。


 朝ごはんは和定食。

 サケの切り身と卵焼き。味噌汁が沁みるな。

 食べ終わると今でも食後のコーヒーだ。

 なんとなくみんな眠そうだ。やっぱりあれか、着ぐるみ作用でか?

「ん…そのあの服は、可愛い過ぎるな」

 やっぱりか。


 眠そうな顔のまま、馬車に乗って学院に向かった。今日も今日とてセイに手を引かれて教室まで行く。相変わらず人が多い。

 俺を教室に入れると、セイは職員室に向かった。


 ミロが立ち上がって

「カスミおはよう!」

「おう、おはよう」

 席に着くと

「カスミ、ずっとお礼を言いたかったんだ。あの時は本当にありがとう。君がいなければどうなっていたか」


 …足手纏いだからとっとと逃したとは言えない雰囲気だ。

「あぁ、なんとかな。ケガはしなかったか?」

「…少しは。でも軽傷で、ケガにもならないくらい。カルロスもお礼を言いたいって。帰りに呼んでもいい?」

「構わないが、チームだし当たり前のことをしただけだぞ」


 カスミは下手したらチームごと死んでたかもしれないという感覚が無いが、それほどの脅威だったのだ。


「当たり前なんかじゃ無いよ!」

 ミロが凄い圧だな。

「そ、そうか?会うのは構わないぞ」

 俺の手を握ってぶんぶん振っている。


 手を離して欲しいぞ。俺の双子はそう言う魔力を認識すると必ず

「知らない魔力」「浮気ダメ」

 って言うんだ。


 そっと手を引くとミロは俺の手を握っていたことに気が付いて、顔を赤くした。

「ご、ご、ごめん…」

 手を取り戻すと浄化した。ロキの俺に付く魔力の解析力が向上しているんだ。ミロは好きだが疑われるのは困る。


 すると今度はレオとブランが入って来て俺の所に来た。

「カスミ」「カスミ!」

「おう、おはよう。レオ、ブラン」

「「おはよう」」


 目の前でなんかもじもじしている。なんだ?

「カスミ、この間は本当にありがとう!カスミがいなければ私とブランは…」

「私からもありがとう。私ってば気を失ってしまって。クリス君が運んでくれたって」


「出来ることをしたまでだ」

「普通は出来ないんだ、それが」

「そうよ。気を失ってる私はその…とても迷惑だったでしょ?」


「本当に出来ることをしただけだぞ!ブランを助けたのは騎士だな。お前を抱えて戦えない中で逃げ抜いたんだからな。もっとも俺にとっては一番の戦力がブランを抱えていて大変だったが」


 これは本当だ。気を失うなんて1番ダメなやつだ。

「ご、ごめんなさい…」

「あんな場所で気を失ったら置いて行かれても仕方ない。お前が王族だから助かっただけだ。それに、お前のために戦力が裂かれたことで、他のメンバーは苦戦した。そのことを忘れるな」




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