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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第2章 王立学院

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143.兄弟の語らい

 なんで俺と結婚すること前提なんだよ!

「いやな、マジでカスミから離れるのは無理だ」

 今度は真剣な顔で言った。


「お前のその力はヤバいぞ。お前が養子になったパルシェン公爵家もある程度は守ってくれるだろう。が、力は有ればあるだけいい。俺自体は単なる騎士だが父上は王弟だし、それはまぁカスミも母上は王妹だがな。俺は実子だし、セイルール兄様と共に守れると思うんだ」


「騎士をやめたら騎士じゃないだろ?」

「退役の騎士はそのまま騎士爵を保有出来るんだ。首になったとかじゃなければな」

「なら貴族か?」

「そうだな」

「リリーを擬人化!」

(うわわっなの…)


 目の前でちんまいリリーがむくむくと大きくなった。と言っても150cmくらいか。小さいな。

 緑の目をまん丸にして

「ご主人様ー!」

 抱き付いて来た。


 ん?リグより胸はあるか。そっともにもにする。おぉ、なかなか。

「もう、ご主人ってば…」

「おう、悪いな。つい…」


「な、な、な何が?」

 お、兄ちゃんを忘れてた。

「リリーを具現化で擬人化した」

「よろしくお願いしますなの、お兄様」


 お前の兄じゃないだろ?でもまぁ俺の分身みたいな存在だからな。

「リリーたん…かわゆい」

 死後だろ?それ。


 えへへと照れるリリー。

 なんかいい雰囲気じゃね?

「さっき話したろ?擬人化から人化したって。そしたら、身分証もあるしセイに頼めば伯爵家の養子にしてもらえると思うんだ。そしたらな、その…リリと兄ちゃんが結婚したら兄ちゃんと家族のままでいられるだろ?」


 驚いた兄ちゃんはくしゃりと笑うと

「やっぱりカスミは変わらんな」


 兄ちゃんが抱き合う俺とリリーごと腕に抱きしめた。あぁ兄ちゃんの匂いだ…それがすごく嬉しくて少し泣いた。

 頭をぐりぐりされて恥ずかしかったのは内緒だ。


「とまぁ、兄ちゃんとリリー次第なんだがそのな、結婚も出来るし子供も作れるぞ?」

「ありがとう、周りのこともあるしすぐには難しいがリリーさえ良ければその方向で進めたい」


「わ、私は光栄ですなの…兄様素敵なの…」

 おい、俺を飛び越すなよ!

「ご、ご主人様は特別なの。一心同体なの…比較できないなの」

 そりゃそうか。分身だもんな。


「ふぅ、色々あり過ぎて…寝るか?」

「その前に風呂な!リリーは元に戻れ」

(はぁい!)

 風呂ボックスを出したら兄ちゃんが目を丸くして、中に入ってあんぐりと口を開けた。


「風呂、だな」

「野営の必需品だ!」

「それはない!」


 なんてやり取りをして、子供の頃以来の兄ちゃんと風呂に入った。

 ちんまいリリーも一緒だ。ちんまいながらもちゃんと女の子だったぞ。

 背中を流しあって笑って風呂に浸かった。ほんと日本に帰ったみたいで泣けた。


「ぐずっなんかな、子供になると気持ちも引きずられるみたいで…」

「カスミはまだ15なんだからそれでいい。兄ちゃんもいるからな!」

 しがみ付いて泣いてしまった。本当に兄ちゃんなんだな。嬉しい。


 風呂の後にコーヒー牛乳を出すと今度は兄ちゃんが泣いた。その後は寄り添って寝た。なんか恥ずかしいが、その温もりは俺をスッと眠りに導いた。




 俺はすぐ横で眠るカスミを見ていた。記憶にあるカスミと同じ顔、なのに違う色。

 奇しくも今世の俺と同じ色を持っている。やっぱり兄弟だからなのだろうか。

 血は繋がっていないからこちらでは他人だが、他人にしては似過ぎている。


 元々あまり顔は似ていなかった。カスミはどちらかと言うと目立たない子で、俺はそれなりに目立つ。

 とはいえ、整った顔立ちで俺はそんな弟が可愛くてしたなかったんだけどな。


 カスミはカスミで俺と比較されても怒るでもなく、僻むでもなく

「兄ちゃんはカッコいいからな。俺の自慢だ!」

 なんて言うような子だった。本心から。そんなカスミが愛おしくて俺なりに可愛がっていた。


 兄弟仲は突出して良かったって感じではないが、連絡は取り合っていたしたまに飲んだりしてたから、仲がいい方だと思う。


 俺が結婚して子供が出来ても

「俺は結婚に向かないかなぁ」

 なんで言って1人でいたくらいだし。


 意外と器用なカスミは1人で完結してしまってたんだろうな、と今なら思う。

 カスミが行方不明になった時、自分が考えている以上にショックで探し回った。その結果、事故で多分死んだ。


 家族を残して来てしまったのは心残りだが、ここでカスミと会えたのならそれで良かったのかもしれない。


 カスミを1人でこの世界に置いてくくらいなら。俺は転移じゃないから、諦めもつくがカスミは選ばれてしまったと言った。


 きっと辛いことも沢山あっただろうが、ここで地に足を付けて暮らしているカスミはやっぱり流石だなと思った。


 正直、カスミが女か俺が女だったら結婚してでもそばにいたかった。性的なことを望んでるわけじゃなく、家族としてこれからも近くにいたいから。


 今も同性だし、流石に元弟とは色々無理だから、カスミの提案はとても魅力的だ。

 スキルの擬人化からの人化とか訳がわからないが、まぁカスミだし、そこは気にせずでいいだろう。


 カスミの髪に埋もれるように眠るリリー。とても可愛らしかった。あり、だと思う。正直なんとも言えないが、家族として寄り添うことは出来そうだ。

 何より、カスミのそばにいられるならそれが1番だ。


 人化するのには色々と大変だとは言っていたが、俺も前向きに家族と話をしよう。

 まずはここから出ないとな。


 しかし、さっきの状況を思い出して赤面した。あんなに密着して唇まで触れ合わせるとはな。

 その柔らかな感触やなめらかな肌を思い出して変な気分になった。


 あの状態でほとんど反応しなかったカスミは凄いと思う。少しは反応してしていたが、ガッチリ反応した俺と比べると全然だった。まぁ興奮されても困るが。


 その髪の毛を撫でてキスをすると俺も目を瞑った。



 *****



 はぁ、俺は深い深いため息を吐いた。なんでこうなる?

 ルキとロキが泣きながら屋敷を出て行った。

 アイツら本当話を聞かねーな。特に俺が絡むとポンコツ具合が加速する。

 紹介したかっただけなのに。俺は盛大なため息を吐いた。




 あの後、不穏な空気に目を覚ますとテントから飛び出た。

「兄ちゃんは来るな!」

 テントを守るように湖を見ると、巨大なイカが飛び出して来た。追いかけるように2匹の龍がその体に絡みつく。


 最後に頭を両側から齧るとかイカはピクピクしながら生き絶えた。多分…まだ脚がうねうねしているが生命反応は無い。


 俺は湖に近寄る。

「カスミ、危ない!」

 振り返ると兄ちゃんがテントから出ていた。

「大丈夫だ、家族だから」

 兄ちゃんはぽかんとした顔をする。まぁ水龍と家族って何?だよな。


「リュカ、リュクス、来てくれたんだな!」

(来たぞ!またイカだな。カスミはイカ専か?)

「違うわ!」

(パパー)

 リュクスが甘えて俺に纏わりつく。ぐるぐる巻きだ。


 あ、ヤバい兄ちゃんがいたんだ。

「兄ちゃん、俺の子だよー」

「…はぁ?」

 少し離れたところで立ち止まると

「お前はその…龍と結婚したのか?」


「いや、普通に人間とだぞ。この子は水龍リュカと俺の子だ。水龍は魔力を交わらせると交尾になる」

 ぎこちなく動いて俺に近寄る兄ちゃん。マジマジとリュクスを見上げる。


 大きくて澄んだリュクスの目を見ると

「名前は?」

「リュクスだ」

 そっと口元に触れると

「リュクス…」


(初めまして!パパと同じ匂いがする)

 魔力を混ぜ合わせたからか?

(違うな、血縁の匂いだ。我々なら分かる。カスミのキツネにもわかる筈だ)


「兄ちゃんと俺は同じ匂いがするって。血縁だって分かるらしい」

 リュクスが嬉しくなって兄ちゃんの頭を甘噛みした。


 驚きつつも歯を撫でている。こう言うところが凄いと思う。あるがままに受け止めてくれる度量の大きさが兄ちゃんの良いところだ。

 リュクスも嬉しそうだ。


 ポン


 リュカが人型になった。それを見た兄ちゃんは真っ赤になっている。まぁな、いい女だ。立派なパイン付きだし。

「兄ちゃんももにもにさせて貰えば?」

「もにもに?!」


「うははっカスミは12才の頃からおっぱいが好きでな…ふははっ」

 兄ちゃんは真っ赤になって固まった。リュカはその反応に嬉しそうにして抱き付き、しばらく兄ちゃんが動かなかった。




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