第四十六章 六時間目⑥
時間を稼いでくれたであろうあの男子生徒には感謝しなくてはならない。
俺は左右前方を見渡しながらフラフラと歩いていた。
もう、冥王小学校の生徒は俺以外には生き残っていないだろう。
ただ、ここまできたからには絶対に皆の分まで生き残ってやろうと思う。
中島浩二
奥村招平
大崎東先生
鈴木今日子
そして、その他の生徒や先生達…
横のしげみでガサッという音がして、俺の目の前に何かが転がった。
手榴弾…
俺はとっさにその手榴弾を溝に蹴り入れた。
手瑠弾が溝の中で爆発したのか、耳の鼓膜が破れないばかりの物凄い音がした。その後に出てくる大量の土煙り…
もしかしたら連中はこの土煙の中から俺を殺す寸法なのかもしれない。
「その手には乗らない!」
俺は土煙を振り払い、思いっきり走り出した。
「クソッ!どこだ!」
俺に手瑠弾を転がしてきたヤツも、この土煙で四苦八苦している様だ。
自分でやったくせに…
俺は心の中でそう呟きながらその場を後にした。
近くのしげみの中に入ると、俺は残りの時間と生存者を確かめた。
残り時間は…二分!
生存者の人数は…大体予想はしていたが【1】となっていた。要するに、生き残っているのは俺だけだ。
だが、俺が生き残れば、死んだ皆の勝ちにもなる。
よし…残り時間は体中に死体の血でも塗りたくって死んだふりでもして…
そう思った瞬間、俺の首筋に緑色の何かが押し当てられた。




