第十九章 a
「ヨシ…」
中島浩二を人間の形ではなくした後、aはまた再び獲物を探しに出掛け始めた。
aの人生はSCYの入る前はひどくすさんだ物ばかりだった。
学校では醜い顔とその片言の喋り方が元となり、相当のいじめを受けていた。
両親からも過激な虐待を受けており、散々な毎日を送っていた。
そして、十歳になったと同時に彼女は家を飛び出した。
周囲の人々は彼女の醜い顔を見ると、失神したり、嘔吐をしたりした。
そんな中で、顔色一つ変えず、彼女に話しかけてきた者がいた。
SCYへのスカウトマンであった。
彼女はそのスカウトマンの話を聞くと、すぐにSCYに入る事を了解した。こんな事をしなければ生きていけないと思ったからである。
SCYに入った彼女はすぐさま自分の才能に気が付き始めた。
その才能というのは、普通の社会ではとうてい認められないであろう、犯罪の才能である。
そのため彼女はSCYでは重宝され、気づけは【a】という、良い位に付いていた。
「アッ!」
遠くで女子生徒が走っていくのが見えた。
aは深呼吸をすると、思いっきり地面を蹴った。
aはアッというまに女子生徒に近づくと、ポンポンと肩を叩いた。女子生徒はそれで近づいてきたA2の存在に気が付いたようで、逃げようとしたがもう遅い。
aは素早く鞘から日本刀を取り出し、女子生徒の胸に突き刺して、ゆっくりと宙に持ち上げた。
日本刀をつたって大量の血がaの手を汚していくが、気にしない。後でふけばいいのだ。
日本刀の刃を上にすると、女子生徒の体はゆっくりと自分の体を裂きながら下に落ちた。
地面に落ちた女子生徒の死体をaは、中島浩二の様に日本刀でグチャグチャにし始めた。




