第八章 三十一番目の奇跡
銀色の光は、名を持たぬ者の身体を包み込んだ。
黒い霧がほどけ、揺らいでいた姿が、少しずつ確かな形になっていく。
その姿は、少年にも少女にも見える、不思議な存在だった。
髪は夜明け前の銀色に輝き、瞳には、まだ色の定まらない星の光が宿っている。
背中には、円環を描く小さな光の羽が広がった。
ハジメが、そっと近づいた。
「君にも、名前をつけてみない?」
その存在は、少し考えてから答えた。
「……ぼくは、まだ何者なのか分からない。でも、誰かと一緒に歩いてみたい」
セレスが、優しく微笑む。
「ならば、あなたの名前は『ミナト』。さまざまな想いが行き交い、新しい世界へとつながる場所。あなたが誰かと出会う、その始まりの場所になれるように」
少年は、その名前を口にした。
「ミナト……」
その瞬間、原初銀河の円環が輝き、三十の光の外側に、新たな光が現れた。
ミナト
称号:原初銀河の約束を結ぶ者・三十一番目の奇跡
- 属性:原初・存在・約束・受容
- 能力:原初結環 — 離れた存在の根源にある輝きを見つけ、互いを認め合うきっかけを生み出す。
- 必殺技:原初銀河・永遠創約
- 決めゼリフ:「あなたがここにいる。それだけで、世界は新しく始まるんだ!」
- 特徴:夜明け前の銀色の髪、星の瞳、円環を描く光の羽。異なる存在を受け入れ、まだ結ばれていない約束をつなぐ。
ミナトは、セレスの手を取った。
「ぼくは、これから誰かと出会ってもいいの?」
「もちろんです」
「失敗しても?」
「何度でも、やり直せます」
「ぼくがぼくのままでも?」
セレスは、涙を浮かべて微笑んだ。
「あなたは、あなたのままでいいのです」
その言葉に、ミナトの瞳から一粒の涙がこぼれた。
涙は銀色の光となって、原初銀河の円環へと吸い込まれていった。
三十一番目の光が、三十の光と結ばれた。




