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四季彩インベーダー24 ――四季彩星の24人の小さな宇宙戦士たち――  作者: さざ波和音


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第七章 最初の約束を結び直す

 名を持たぬ者の周囲に、無数の黒い文字が浮かび上がった。


 それは、彼が長い間抱えてきた言葉だった。


『誰も私を選ばない』


『誰も私を必要としない』


『私は、存在しないほうがよかった』


 その文字が、原初銀河全体を覆い始める。


 セレスは、悲しそうに目を閉じた。


「彼は、自分自身の存在を否定し続けてきたのです」


 ニジは、ゆっくりと歩み寄った。


「君が何者なのかを、ぼくたちが決めることはできない。君の名前も、君の未来も、君自身が選んでいい」


 名を持たぬ者は、震える声で問いかけた。


「もし、私が誰かと出会って、また傷ついたら?」


「そのときは、また一緒に考えよう」


「もし、誰にも理解されなかったら?」


「それでも、君の存在がなくなるわけじゃない」


「もし、私が間違えたら?」


 クロノスが答えた。


「間違いを認めて、そこから歩き直せばいい。私たちもそうしてきた」


 バラグも、静かにうなずく。


「物語は、最初から完璧である必要はない」


 名を持たぬ者の黒い文字が、ひとつずつ光へ変わっていった。


 そして、セレスが最後の言葉を告げた。


「あなたは、最初の約束の外にいたのではありません。あなたこそ、約束を完成させるために必要な存在だったのです」


 名を持たぬ者は、長い沈黙のあと、初めて自分の胸元に手を当てた。


「私にも……光があるのか?」


「あるよ」


 ニジが微笑む。


「まだ見つけられていなかっただけだ」


 その瞬間、彼の胸元に、小さな銀色の光が灯った。


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